piece426 ページ26
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私……黒相手に罪悪感を抱いてるの一緒だよね？ って遠回しに聞いちゃったのか。
あの降谷さんがそんなこと、あるわけがないのに。
恥ずかしい。恥ずかしすぎる。
「忘れてください。お願いします。ごめんなさい……」
「……どうした」
降谷さんも座り込み、小さな声でそう問う。仮にジンたちが起きてしまっても声を聞かれないようにだろうか。
声量も相まって降谷さんの優しすぎる声が心を抉る。
「彼らが一瞬でも白に見えた私の目は、腐っているようです」
「君は」
「だから導いてください。私は……貴方の手となり足となりますので。私はまた間違った発言を、時には間違った行動をするかもしれません。だからその時は……遠慮なく叩き倒してください。バカやろうって。お願いします」
ふるやさん。
声には出さず、口パクでその名を呼ぶ。私の尊敬する、眩しすぎる彼の名を。
E組にいたから罪悪感とかが身に着いちゃったって思ったけど、それは間違っていたようだ。
正義の人間は悪に対して罪悪感なんて抱かない。それがデフォルトだったんだ。
私は初めから悪だから。真っ白にはなれないから、彼の見ている世界を見ることはできない。
ちゃんと私の言いたいことが伝わったか分からないが、彼は私の目をまっすぐ見つめる。
「すべて貴方に捧げますから、
「……当たり前だ。僕を誰だと思ってる」
降谷、零。
私が尊敬してやまない、真っ白な人。
◇
ベイリーズが一瞬弱みを見せたかと思えば、力強い目で何かを託される。温かくて、力が湧き出てくるような、そんな何か。
ふと室内へ視線を戻すと、布団を抱きしめ丸まって寝ているジンがいる。その姿はまるで子供だ。
「やっぱ白に見えます、私」
へにゃって笑う彼女に、つい見惚れてしまう。その笑顔を見せるのは僕だけか？ 2人きりになったら組織の誰にでも見せるのか？
ベイリーズ。僕は君の正体は愚か、名前すら知らない。
君に好きだと言われたあの日からずっと否定してきたが、認めよう。何も知らない君に、僕は特別な理由もなく心を許してしまっている。
奴らが白い？ バカをいうな。
奴らが白いんじゃない。君が奴らを……奴らと僕を、君色に染めているんだ。
君は知らないだろう。ジンとベルモットも君の表情一つに一喜一憂しているということ。
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9ねみ(プロフ) - 千々さん» コメントありがとうございます！文章の書き方など褒めて頂いて嬉しい限りです……！ありがとうございます！のろのろ更新続いてしまっていますが、最後まで楽しんでください！ (3月4日 12時) (
レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - あまりに面白くて昨日と今日で一気読みしてしまいました！文章の書き方、心情描写、展開に至るまで全てが大好きです！実を言うとコナンに関してはにわか知識しか持ち合わせていないのですがこの作品を読んで原作に興味が湧いてきました！素敵な作品ありがとうございます (2月11日 9時) (レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - 聖奈さん» 聖奈さんありがとうございます！お待たせいたしました！これからも楽しんでいただけるよう頑張ります！ (12月29日 20時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
聖奈 - 好きです！！！ほんっとに面白い！この小説に出会えてよかったです、最新楽しみにしてます頑張ってください(^^) (12月9日 23時) (レス) @page5 id: fdcdb1e8d6 (このIDを非表示/違反報告)
9ねみ(プロフ) - ますしんさん» ますしんさん、ありがとうございます！書き方については度々悩んでしまうので、高度なんて言っていただけるなんてとんでもない励みになります……！大変嬉しいコメントを頂けたので、楽しんでいただけるよう頑張ります！ (9月7日 1時) (レス) id: 4b06e7d09d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：9ねみ | 作成日時：2023年8月21日 22時
