三代目死神が愛した＿＿。【名探偵コナン×暗殺教室】

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「死神の代が変わっていたとは聞いたことがねぇがな」
「当然です。代が変わったとバレないよう、二代目は初代とまったく同じペースで、同じ流儀で仕事をこなしていたんですから。そして初代の素顔を知っている同業者は、二代目が始末しています。生き永らえた方もいますがね」
「ここ最近名前を聞かなくなったのはテメェが仕事をしなかったから、ってことだな。それはなんでだ？」
「先程も言いましたが、私は名を受け継ぐにはまだ力不足なんです。もし何か不手際があれば従来の死神の名に泥を塗ることになる。それならば仕事を減らし成功率を重視した方が良いと考えたんですよ。仕事の頻度が減っても、死神の力は衰えていないと見せるために」


　と言っても、私は引退してから防衛省に就くまで殺しはしていない。名前だけが独り歩きしていたのだ。
　さすがに数年すれば死神の名前も廃れていたが、防衛省に入ってからは死神と分かる殺し方で任務を行っていたため、今のあまり活動しない死神が出来上がったのだ。
　今のように、いつか役に立つだろうという見込みで、死神の名を生かしていたのだ。

　ジンは私を見定め、核心的な質問を投げかけてきた。
　ジンが欲しい＿＿組織が欲しがる技術を、私が知っているか否か。


「死神の殺し技は一通りできるのか？」
「えぇ。そうでなければ力不足でもこの名を名乗りませんよ」


　死神の、痕跡を残さず暗殺を遂行する技術。
　組織は全く情報を漏らさない。その技術をもってすれば、手掛かりを残さないまま殺すことができるという事。組織の情報保持はさらに強固なものとなる。
　組織に忠実なジンが食いつかないはずがない。

　今度はこっちの番だ。


「ところで、貴方は同業者ではない。では何者ですか？」
「……正式な組織名は伏せる。黒ずくめの組織だとか、黒の組織だとか呼ばれている組織を知っているか？」
「聞いたことありますね。……なるほど、あの謎に包まれた組織に所属しているんですね。どうりで酒屋で何者かと聞き返した時に返答がなかったわけだ」


　組織の話が出たら一度切り上げる。
　次がないかもしれないということをチラつかせれば、今この場で勧誘をさせることができる。できなければ別のプランに移行。
　最悪自ら頼めばいいが、そうすると諜報員＿＿NOCだと疑われる可能性が高くなるため、それは最終手段だ。





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