三代目死神が愛した＿＿。【名探偵コナン×暗殺教室】

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　ジンに最寄り駅まで送ってもらい、盛永の家に帰ってきた。現在変装をしていなかったため、近所の人に見られて怪しまれるのを避けるため、こっそりと家に入った。

　今21時か。勤務外だし、電話じゃなくて先にメッセージ送ろう。
　降谷さん＿＿公安警察が潜入捜査をしていることを報告するため、電話をしてもいいかと烏間室長にメッセージを送る。返信を待っている間に盗聴器が仕掛けられていないかを確認し、ちょうど終わった頃に電話が掛かってきた。


「はい」
『なんだ？』
「公安警察が潜入捜査しているのが分かりました。向こうは気付いていないようなので、こちらで連携は取らず、情報交換はそちらに任せます」
『分かった。潜入捜査官の名前は？』
「公安警察は身分を隠すのが普通です。私からは教えることはできません」
『……守秘義務か。さすが、公安を目指していただけはある』
「……報告は以上です」


　電話を切ってすぐ、私はベッドにボスっと倒れる。


　公安。公安。公安。


　……公安。


◇


　4年前。


「もうすぐ卒業だな〜」
「だね〜。首席キープさすが私」
「自分で言うなよ！ すごいけど」


　私は中学の同級生、木村正義と共に警察学校に通っていた。
　私に次いで2位の成績を残している木村の希望配属先は捜査一課。私も捜査一課だが、狙うは公安だ。それは中学の時から決めており、必ず首席を取るように努力を惜しまなかった。

　ある時、私と木村は教官の手伝いで、特別に警察庁に入れてもらったことがある。


「ここで少し待っていてくれ」
「はい」


　教官に言われた通り、私と木村は廊下で待機する。


「みんな貫禄……あるな」
「だね。私逮捕されそう」
「Aは元々追われる側だったからな〜」


　緊張を紛れさせるためにそんな会話をしていると、近くの部屋から声が聞こえてきた。ドアがちゃんと閉まっていなかったらしい。


「なぜです？ それは我々公安が引き受けるべきです！」


　公安？
　気になって目線だけその部屋に向けると、グレーのスーツを着た金髪褐色の人が、携帯を耳に当て怒った顔をしていた。

　若いな……。多分電話の相手は上司。よくあんな威勢で話せるな……。
　そんなことを思いながら見ていると、私と木村の前を走って通り過ぎた人が、部屋のドアを開けた。




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※木村の配属先、原作とは変えています。
　原作では「捜査一課」ではなく「地域企画課」です

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