三代目死神が愛した＿＿。【名探偵コナン×暗殺教室】

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　その後私はジンの後を追い、再び接触するタイミングを待った。

　先ほど殺した人は幹部ではなかったが、組織の中枢に近しい人物で、メディアにも顔を出している人だった。
　その者がミスをすれば、始末するのは同じ立ち位置、またはそれ以上の人物になる。情報が漏れないよう確実に始末する必要があるからね。下っ端には任せられないはず。
　そしてメディアにも顔を出している人物であれば、恨みを買う確率も高いため、先程のように殺し屋として依頼されたと言うことができる。
　ターゲットにするには彼がドンピシャで、都合が良かった。

　都合の良い組織員を探し、その者に割り当てられる任務情報を得て、ミスを促し、始末されるタイミングに出くわす。それが行った作戦だ。
　任務を受けてから数ヶ月という時間を使ったのは、情報を中々手に入れることができなかったのと……誰も殺さずに潜入する方法を探していたから。残念ながらこれ以上に組織の信頼が得られ、かつ身の安全が得やすい作戦はなかった。

　幹部の中でもボスに近しいジンとの接触ができたのは喜ばしい想定外。
　ジンを通しての加入であれば、信頼はそこそこ得られる上、一気に中枢近くに身を置くことができる。
　これ以上にない最大のチャンス。ここで失敗することはできない。

　ジンはもう1人の幹部＿＿ウォッカと合流すると、酒屋へと入って行った。


　2回目の接触開始。


　2人が入店してから10分程時間をおき、私も酒屋へと入った。そして「なんでここにいる？」という視線を、カウンターに座っているジンに送る。
　視線に気付いたジンがこちらを向こうとしたところで、私は2つ隣の席に腰を下ろした。


「Gin tonic, please.(ジントニックをお願いします)」
「Certainly.(かしこまりました)」

　そう注文すると、視界の端でジンがピクリと反応する。同じコードネームの物を注文したのはわざとじゃない。私はいつも最初にジンを飲むと決めているのだ。
　少ししてグラスが前に置かれ、一口喉に通すとジンが話しかけてきた。



「……何者だ？」
「何者と言われましても……。先程ので答えなんですが。逆に貴方は何者なんです？ 二度も同じことを聞くということは同業者ではなさそうですし」




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