三代目死神が愛した＿＿。【名探偵コナン×暗殺教室】

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「……おい。あんまり疑わしいことをするんじゃねぇ」
「気を付けます。だが、私にも殺し屋として……弟子としてのプライドがある。こう見えて、本当の情報を吐かせられなかったことがショックなんだ」


　私は口元の笑みを崩さず、眉間に皺を寄せ、悔しいという表情を表に出す。
　ジンは私に近付き目の前で止まると、眉間に親指をグリグリと押し付けた。


「見れば分かる」


　そして再び、ベルモットの時と同じ感情が出てきた。
　罪悪感。
　一瞬疑われはしたが、心の隅では信頼されているというのが見て取れたからか……。
　こんな感情、裏の世界の人間に持つのは間違ってるのに……。


「ジン、この後時間ある？ 1時間ほど」
「なんだ？」
「死体を細かく解体する練習がしたいから、待っていてくれないか？」
「車にいる。それと……疑って悪かったな」


　ジンは私の頭をポンと軽く叩いてから部屋を出て行った。

　私は殺した男に近付き手を合わせる。
　本当にごめんなさい。保身に走った。もっと頭を回せば良い方法が思いついたかもしれないのに……。

　遺体を別の部屋に移動し、寝台に寝かす。

　この男は死んだ。死んだ人にこんなことをするのは間違ってるかもしれないが、腕が訛っては困る。
　それに、解体を1人でするというのをジンに印象付けることができれば、今後、死体が確認できなくても怪しまれなくなる。
　不本意だとは思いますが、組織壊滅のためになってもらいます。

　そして私は、遺体の解体を始めた。

◇
　ベイリーズが死体を解体している間、俺は先程の事を思い出しながらタバコを吸う。

　別に本気で疑ってたわけじゃねぇが……。アイツの好きにやらせるべきだったか？
　アイツは思ったよりプライドが高いようだし、自分のミスだと自嘲していた。相変わらずの表情だったが、眉間にはすごい皺が寄っていて、変な顔をしていた。

　……ベイリーズの口角が下がるのだけは見たことがねぇ。あっても真っすぐ……いや、ギリギリ真っすぐじゃなかったな。でもやっぱり分かりやすい。
　考え方も、行動の速さも、相手の接し方も大人だが……。感情がコロコロ変わる所、プライドの高さ、ショックだとハッキリ口にする正直さ。


「意外とガキだな」


　暗殺の腕はもちろんだが、メンバーとしても面白い奴が入ったと、少し嬉しくなった。




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