7 ヤンデレカンタがぶんけいの妹に恋をする話。カンタ ページ7
初めて彼女と出会ったのは大学の学期始まりの授業の時だった。
ただの単位稼ぎのために楽で有名な教授の授業を聞いた。
特にやる気も無かったし、これと言って自分には興味のない分野で、まあ適当に授業を聞いて単位を落とさない程度にやろうと思っていた。
「あ、あの、隣座ってもいいですか？」
「あ、どうぞ」
女性と言うよりかは可愛い女の子の声だと思った。
女性だとわかった瞬間、普段からの人見知りを発動してしまい、声のした方は見る事ができなかったが隣の椅子に置いていた自分のカバンをさっとどけただけでも褒めて欲しいと思う。
「あの、1年生の方ですか？」
「え、いや、今年4年生ですけど…」
「え！」
「…え？」
「あ、いえ、そ、そうだったんですね！すみません、その…見た目よりも幼く見えたと言うか…あ、幼いって言うのは子供っぽく見えたとかではなくて、あの、歳が近く見えたと言うか、けして年上に見えないと言うわけではなくて…その、」
そう言って焦ったように言葉を続ける女の子に向かって、助け舟を出そうと苦笑いしながら口を開いた
「あ、大丈夫ですよ、よく童顔って言われてるので」
そう言うと彼女は気を使われたと気づいたのか顔を下に向けてゴニョゴニョと何かを呟いていた。
その顔はずっと下を向いていて表情は見えない。
「あまり気にしてないんで、気にしないでくださ「ーーがーんーです」
「え？」
「違うんです！」
「へ？」
急に顔を上げて叫んだ彼女にびっくりして思わず変な声を出してしまう。
唖然と彼女を見つめていると、やっと目があったのか、急に顔を赤くしてうろたえ始めた。
「あ、あの、違うって言うのは、その…あの、けしてバカにしたわけではなく、ただ…」
「あの、その事は本当に気にしてないと言うか」
「ただ、お友達になれたらと思って…同じ学年だったら良いなって思っただけで」
「…」
その時、やっと彼女の顔を落ち着いて見ることが出来た。
真っ赤な顔に少し不安そうな表情を浮かべて俺を見つめる彼女にとくりと心臓が動いた。
「なので、その、もし良かったら…」
「友達になりませんか？」
「へ？」
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作者名：happy工房 | 作成日時：2019年6月6日 4時
