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「ホソガ〜!ファイティン!」
入り口に群がっていた女子の1人が大声でホソクさんに声をかけた。"ホソガ"だって。雰囲気的に1年生ではなさそうだけど、もしかしてホソクさんの彼女とか?
その声に振り向いて、「おぉ〜ありがと!」って手を振るホソクさん。さっきまでの真顔はなんだったの?ってくらいのとびっきりの笑顔で。
「やっぱり真剣にやってる人の邪魔しちゃ悪いし、今日は帰ろう?」
すっかり心が折れた私は友人に声をかける。友人も意外と素直に同意してくれて、2人で多目的室を後にする。
「あの女の先輩、私たちに牽制してきてたね」
友人は、周りに人がいなくなったのを確認するとコソコソと耳打ちしてきた。
「え!?彼女とかじゃないの?」
「ホソクさん彼女いないはずだよ」
だからその情報はどこから仕入れてくるのさ!?
あんたの情報収集力が怖いわ。
「まぁ私はテヒョンくん推しだから関係ないけど〜」と飄々としている友人。牽制とか全く気付かなかった私は、まさに目から鱗。友人は、ホソクさんは恋愛の感じにはならなそうって言ってたけど、テヒョンくんやジミンくんに負けず劣らずモテるのでは?と、さっき見たばかりのダンスを思い出していた。
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作者名:umbrella | 作成日時:2024年3月5日 18時