想い合ってたんだってさ。 (ページ22)

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「涼しい〜！これなら酔いが覚めそう。」

「そんなに飲んだの？」

「そんなに飲んでないと思うんだけど、あんまりお酒得意じゃないんだよね。」

そう言って濡れた髪をかき上げるホソク。その仕草にドキッとした。なんだか急に大人に見えてしまって、見てはいけないものを見てしまったような気がして、不意に目を逸らす。でもやっぱり好奇心が勝ってまた視線を戻す。

それを2回繰り返したところでホソクと目が合って、もう、逸らせなくなってしまった。

あ、キスしたい。

不意にそう思った。

そう思った途端に、ホソクの顔がゆっくり近づいて、唇が重なった。

ほんの一瞬の出来事だったはずなのにとても長い時間に感じた。私の思いが通じたんだと、嬉しくて嬉しくて唇が震えた。涙が出そうだった。この人を独り占めしたいって思った。

唇が離れた後は、お互い無言だった。ホソクが何か喋ってくれたら、好きだって伝えられたかもしれないけど、ホソクは何も言わなかった。なんとなく、私が好きだって伝えたら、ホソクが困ってしまうんじゃないかって思ってなにも言えなかった。

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