想い合ってたんだってさ。 (ページ11)

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「いらっしゃいませ〜」

大学と家の真ん中くらいにある小さなケーキ屋さん。外観もとてもオシャレだし、なにより甘いもの好きが高じて選んだバイト先。店長さんも穏やかな人だし、大好きなケーキに囲まれて幸せいっぱい。

そんなにたくさんシフトは入ってないけど、お客さんも常連さんが多くていい人達ばかりだし、楽しく働かせてもらっている。今日はあと15分で閉店だし、お客さんも捌けたからそろそろ閉店準備に取りかかろう。

「すいません！まだ間に合いますか！？」

カランカランと勢いよくドアベルが鳴って、お客さんが入ってきた。

「いらっしゃいませ！、、、って、え！？」

「あれ？Aちゃん！？」

「ホソクさん！？」

思いがけない来客にびっくりした。それと同時に、この前テヒョンに言われたことが一瞬頭をよぎってドキッとした。
好きなんでしょ？って言われたからって急に意識するなんて単純すぎるでしょ私。ホソクさんは推しなんだから。好きとかじゃないんだから。

「Aちゃん、ここでバイトしてたんだ？」

「そうなんです！偶然ですね！」

「閉店間際にごめんね。姉さんがどうしてもここのケーキ買ってこいって、、、。」

「まだ間に合うので大丈夫ですよ。どれにしますか？」

うーん、とショーケースを覗き込んで悩むホソクさん。お姉さんがいるんだ、と、些細なことだけどホソクさんのことを知れて嬉しくなった。

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