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大学に入学してから2ヶ月ほど経つと、周りの友人達は出会いを求めて躍起になっていた。私だって、出来ることなら彼氏が欲しいし、青春を謳歌したい普通の女子なんですよ。でも好きな人の作り方なんて分からないし、作ろうと思って作れるものでもないし。
高校時代に彼氏はいたけど、ほとんど勢いで付き合ったようなもので、思い返してみるとお互い本当に好きだったのか?って感じ。そう考えると、私ってまともに恋愛をしたことがないんじゃないかって思えて、正直、遅れてる、って思う。
「A、今日ダンスサークルの練習見に行かない?」
「ダンスサークル?」
知り合いなんていたっけ?そもそも友人がダンスに興味あるなんて初耳なんだけど。あまりにピンと来なくて、多分私の顔は困惑してたと思う。
「あれ、言ってなかったっけ?テヒョンくんたちダンスサークルじゃん」
あぁ、なるほど。そういうことか。
友人は相も変わらずテヒョンくん推しらしい。
テヒョンくんとジミンくんは私達と同じ1年生だとか、よく一緒にいるホソクさんは2年生で彼らと同じサークルに入っているだとか、ナムジュンさんは音楽を作っているだとか。
どこからそんな情報を仕入れてくるの?と思うくらい友人は彼らに詳しい。逐一私に報告してくれるものだから、私もここ2ヶ月で彼らに詳しくなってしまったし、電車で踊っていた彼の名前もいつの間にか覚えてしまった。
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作者名:umbrella | 作成日時:2024年3月5日 18時