脱出しませう ページ12
「じゃあ明石さん。この印とこっちの大きい印が押してある紙の区別はつく？」
明石「いや、流石にそれくらいはつきますけど」
「これを分別してほしいの。まずはそれだけでいいから。サボったら明日は内番やらせるからね、長谷部と」
明石「……えぇ……」
「分別だけでしょー！」
次の日。
近侍にした明石さんを私の部屋に呼び、仕事の手伝いをやらせていた。
すでにだらけたいオーラ全開である。
そこまでオーラ全開だと私も何かしたくなってくる。
「……明石さんや。今日はいい天気だね」
明石「何です、いきなり」
「分からない？お散歩しないかって言ってるの」
明石「主はん今、真面目に頑張れって仕事渡したばっかですよね」
「お散歩とお仕事どっちがいい？」
明石「断然散歩ですわ」
「だよね」と立ち上がる私達。
いざ！と私を背負った明石さんが襖を開けると、コンマ数秒で襖を閉めた。
明石「………何か見えたんですけど」
「奇遇だな。私もだ」
襖のすぐ横には何処からか持ってきた椅子に座って本を読んでいる長谷部が。
襖の前で固まっていると「ふふふ、残念でしたね！怪我が治るまではイタズラさせませんよ主！」という長谷部の高笑いが聞こえてきた。
きっと仁王立ちしてる。いや、絶対。
「……いいじゃない。この勝負、燃えてきた！」
明石さん「えぇ……。もうめんどくさいから仕事しません？というか勝負やあらへんし……」
「散歩の方がいいって言ったの明石さんじゃない」
明石「そりゃぁ言いましたけど…」
「まぁまぁ聞きたまえよ。押し入れ開いてみ？」
明石「はぁ……」
しぶしぶといった感じで押し入れを開けた明石さん。
押し入れの中にはごく普通の布団と枕。あとは衣替え用の服とか諸々。
「下に入ってる布団を出して」
明石「何か変なことでもするつもりですか？」
「変じゃないわよ。脱出するの。この密室から！」
明石「……密室…」
これまた面倒臭そうに布団を出す明石さん。
私は布団の下に置いてあった簀を退かして汚れないように敷いていた白い紙も退かした。
そこで顕になった扉。
開けると真下の玄関に。
「こんな時の為に作っておいた」
これを見た明石さんは何とも形容しがたい顔になっていた。
この主何やってんだって。
「さ、脱出するよ」
明石「…明日ちゃんとだらけてええんですよね？」
「…………。…行くよ」
明石「ちょ、今の間は何です？！返事は？！」
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篠屋裕季(プロフ) - ……わぁ(すごぉい……) (2019年4月1日 0時) (携帯から) (
レス) id: f2dc7330c9 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - カロさん» わわっ！ありがとうございます！なるべく早く更新できるように頑張りますね！ (2018年7月27日 18時) (レス) id: 67d174a554 (このIDを非表示/違反報告)
カロ - 椎茸……嫌だ!! 無理！そんなパーティー嫌だ!!でも,こんな本丸で、過ごしてみたい……。というか、さすが,清光… 更新頑張って下さいね!! (2018年7月27日 18時) (レス) id: cab3b979f4 (このIDを非表示/違反報告)
風鈴(プロフ) - ダサクシャ522さん» 好きですよー。映画も見ました(笑)素晴らしい作品ですよね。 (2017年8月25日 17時) (レス) id: 67d174a554 (このIDを非表示/違反報告)
ダサクシャ522 - 鋼の連金術○好きなんですか？私録画あります←いつまでおいてんだよ (2017年8月25日 12時) (レス) id: 577bbc7a82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：風鈴 x他1人 | 作成日時：2017年1月2日 23時
