合わさる ページ26
「……か、変わり者？」
私が？
「ああ、伯爵が楽しそうに話していたよ。
この間 毒殺魔を捕まえたの…君だろう？」
毒殺魔？
この間の夜会のあの失礼な男の事だろうか。
「………って言うか、あなたとヴィンセントだけには"変わってる"なんて言われたくない」
こんな怪しい奴は見た事がないもの。
そう言った私にまた彼は笑い声をあげる。
「あの男、毒殺魔だったの？」
「あぁ、」
まぁ、伯爵の手柄は君に横取りされたみたいだけどね と付け加えて楽しそうに足をゆらゆらと動かした。
……………。
警戒心剥き出しで睨みつける。
対する奴は、薄ら笑いを浮かべながら頬杖をついていた。
「……なに？」
そしてしばらくして私に手招きをするので仕方無しに側へ寄る。
・
「小生は葬儀屋、アンダーテイカー」
アンダー、テイカー？
葬儀屋って……そのまんまじゃんか。
「それ本当にあなたの名前？」
眉を寄せて彼に聞くと黒く長い爪先で私の前髪に触れる。
「…だから知ってる」
無視かっ！
・
「…………フリーテル。君の両親の事もね」
。。。ドクリ
一回だけ心臓が大きく跳ねた。
「…っっ！！」
パシッ
反射的に彼の手をはたき落とす。
叩かれた手をぷらぷらさせながら さっきよりも深い笑みを浮かべた彼。
「あなたも…知ってるの？」
「そりゃぁ、君の事を聞いてきたのは伯爵だからねぇ」
調べたのは自分だから知っていて当然だ。
という事だろう。
「貴族の死は大抵は裏社会が絡む。死体も小生の所に回ってくるし、
それを綺麗にするのはとっっても楽しい…
………イッヒッヒッヒ…」
「………。」
私の顔は明らかに引きつっているだろう。
・
「ご両親の事、聞きたいかぃ〜？」
唐突な質問に私は目をカッと開いて座っていた彼の胸元をつかんだ。
「______っもちろん！！」
ビクッと肩を揺らして驚いたような素振りをすると彼はまたニタリと笑う。
「______…やっぱり、やめようか」
窓から吹き込んだ乾いた風が私達の髪を揺らし
何かを企んだような瞳と
初めて、目があった。
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月華(プロフ) - emini2919さん» 嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張ります！ (2017年4月5日 13時) (
レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
emini2919(プロフ) - すっごい面白いです！ 何度も見てあ〜おもしろーイ！って思います (2017年4月5日 11時) (レス) id: 4164a3d38f (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - そんなに読み返していただけるなんて！！嬉しいけど誤字とかがあったらはずかしいですね笑らるさんのためにも頑張ります！ありがとう！ (2017年1月26日 0時) (レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - 何度も読み返しております！この作品でアンダーテイカーが好きになりました…最高ですもう。 (2017年1月26日 0時) (レス) id: 83e9b4d90b (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - いーですよねぇ！アンダーテイカー…。大好きだという貴方のお気に召しているか不安ですが頑張ります！ (2016年12月26日 11時) (レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろん x他1人 | 作成日時：2016年7月17日 1時
