わたし ページ16
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______ほぅ、あれが
______なんだね、ずいぶん若いじゃないか
食事をとりながら聞こえてくる大人達のヒソヒソ声。
所詮、物色と言ったところか。
私達貴族は親の決めた相手と結婚するなんて当たり前で、親は子のためを思い___、また家のためを思い
より良い家柄、品格、なんて物を選ぶのだ。
それは１つのスタンスでもある。
反対する子供はそんなに多いわけじゃない。
よっぽど相手が嫌なヤツだったり、親が嫌いだったり、恋人がいない限り。
別に政略結婚も悪いわけじゃない、同じ境遇で返って夫婦同士上手くいったりするのだ。
私の母と父は現にそうだった。
つまり何が言いたいかと言うと…、私は間違えなく政略結婚に使われると言う心構えだ。
______あら、でもあの若さで色んな事業を行っているんですわよ？
______しっかりしてらしてね？さすが…
「"あの"ファントムハイヴ伯爵だわぁ」
「お若くてもしっかりしてるからなあそこの家柄は」
ね？と、笑いかけるおば様。
それは…、"あの人なんてどうかしら"って事だろうか？
私は誤魔化すように笑顔だけを浮かべた。
幼い頃に事故で両親を亡くした私は13でこの2人の元に引き取られた。
ユニティール家の皆さんは優しく、私を大切にしてくれる。
「………ふぅ」
ため息をついて、隅によって壁にもたれかかる。
「______ねぇ、知ってるか？
ファントムハイヴ伯爵ってさ、な〜んでも知ってるらしいぜ！」
私の丁度隣のところでヒソヒソ声で話すあどけない瞳の兄妹。
それをみて私は気が重くなる…
よもやこんな可愛らしい子供ですら人の噂話をするのかと思うと…。
「兄様、なーんでもって？」
「例えば、この間の怖い事件の事とか内緒の事色々知ってるんだって裏社会のこと！」
「………、」
(裏社会…？)
指先がピクリと震える。
「なぁに、それって？」
怪しむ様な表情で兄を見る少女。彼は妹のジト目にウッと怯む。
「ま、まぁお前にはまだ早いんだよ！僕みたいにオトナになってからだな！」
……なんだ、本人も分かってないのか。
無理はない。
男の子は逃げ出す様に食事を取りに駆け出す。まってぇ〜と、妹もそれを追った。
「______ヴィンセント、ファントムハイヴ」
彼を知ったその夜から、歯車が動き出した。
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月華(プロフ) - emini2919さん» 嬉しいです！ありがとうございます、更新頑張ります！ (2017年4月5日 13時) (
レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
emini2919(プロフ) - すっごい面白いです！ 何度も見てあ〜おもしろーイ！って思います (2017年4月5日 11時) (レス) id: 4164a3d38f (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - そんなに読み返していただけるなんて！！嬉しいけど誤字とかがあったらはずかしいですね笑らるさんのためにも頑張ります！ありがとう！ (2017年1月26日 0時) (レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
らる(プロフ) - 何度も読み返しております！この作品でアンダーテイカーが好きになりました…最高ですもう。 (2017年1月26日 0時) (レス) id: 83e9b4d90b (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - いーですよねぇ！アンダーテイカー…。大好きだという貴方のお気に召しているか不安ですが頑張ります！ (2016年12月26日 11時) (レス) id: 315757fc6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろん x他1人 | 作成日時：2016年7月17日 1時
