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トリップ わかっていた ページ50

本当は





『わかっていました。両親が凄い医者だってこと

なぜ小さい村にいたのか、なぜ学園長と手紙の

やり取りをしていたのか

…………なぜ2人同時にいなくなったのか』





全部わかっていた









『全部…私を守るためだと』





私が狙われないように

両親の医者としての技術と知識は計り知れない

それを両親はわかっていて小さな村に来たのだと

私という存在を忍者の世界に知られる前に……





『ッわかって…いました。

両親が毒を飲んでいなくなったということをッ

薬草を継ぎ足して誤魔化したようですが………

ずっと…ずっとッ手伝いをしてきたのです

それくらいわかりました』





わかっていたのに、確信していたのに

心のどこかで…そうじゃないって思いたかった





『わかっているのにッ…愛する娘の為だと……

私をッ守るためだと……なのに…ッ』





視界なんてとうにぼやけていた









.









.









『どうして…いなくなったの』





年を重ねても家族がいなくなるのはとても悲しい

布団の上には幾つものシミができている

……ずっと泣いていなかったのに









ズビッ





音のした方を見れば、留三郎さんが目元に涙を浮か

べているではありませんか





留三郎「いやすまねぇ…泣きたいのはお前なのに」





また鼻をすする音が聞こえたかと思えば

三郎さんと雷蔵さん以外泣いていた









『どうして皆さんが泣くのですか』





勘右衛門「むり、とまんない」

兵助「勝手に流れてきた」

八左衛門「だってッ…だってお前ッ……ズズっ」





八左衛門さんが一番ひどい





雷蔵「三郎、責任もって抱きしめなよ」

三郎「心得た」





え、やめて、心得ないで





『え、待ってください。

状況がとんでもないことになります』





客観的に見たら凄い光景になるから








.









三郎「諦めろ」





視界が紺色に染まり

身体全体が暖かいものに包まれた





三郎「お前って体温低いよな」





抵抗する気はなくて





『鉢屋さんが高いのでは?』









今はただこの体温に身を任せていたい

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NM板(プロフ) - 堕落性さん» わかりました!ありがとうございます!!これからも堕落性さんの作品楽しみです! (2019年5月13日 2時) (レス) id: fc3fe51813 (このIDを非表示/違反報告)
堕落性(プロフ) - NM板さん» 全然大丈夫ですよ。まず驚いたのは雷蔵から聞いた噂の1年生だという事と、三郎と勘右衛門に言葉では勝てなく協力した…という感じになっています。後でこのことを書こうと思って忘れていました(笑) (2019年5月12日 21時) (レス) id: 45750090ec (このIDを非表示/違反報告)
NM板(プロフ) - 堕落性さん» なるほど。何回も質問して申し訳ないのですが、八左衛門はなぜ驚いたりいろいろしたんでしょうか? (2019年5月12日 18時) (レス) id: fc3fe51813 (このIDを非表示/違反報告)
堕落性(プロフ) - NM板さん» とても嬉しい言葉をありがとうございます!興味本位もありますが三郎と勘右衛門は夢主ちゃんを学級委員長委員会に入らせたかったと言うのもあります! (2019年5月12日 9時) (レス) id: 45750090ec (このIDを非表示/違反報告)
NM板(プロフ) - この作品というか堕落性さんの作品全部好きです!質問です。5年生は夢主ちゃんと最初会った時に捕まえようとしたのは何故ですか?何度も読み返しているのですがわかりません。ただの興味本位ってところですか? (2019年5月12日 0時) (レス) id: fc3fe51813 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕落性 | 作成日時:2018年7月22日 18時

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