フィルムの中に【BTS】

お引越し ページ23

ジンside


色々と大波乱だったペンションでの撮影から1週間


前にホソガとジミナがインタビューを受けた雑誌が俺たちの元に届いた。

たしか撮影をAがやったんだっけ…


普段僕らの密着写真ばかり撮っているAがどんな写真を撮るのか楽しみでページをめくった。


JN「うわ、なにこれ…」


見たことの無い表情のホソガ

困ったような、悔しそうな憂いを帯びたその表情からは見てるこちらも胸を締めつけられるような感覚

…あれ？俺ホソクペン？


更にページをめくると


JN「っ…」


怒りに任せたように撮られているジミナ

セクシーな表情が得意なジミナがここまで剥き出しの表情をするのは珍しいし、ましてやカメラに収められる事など今まで無かったはず

だけど…男の俺でもゾクゾクする。


…あれ？俺ジミンペン？


「あ、届いたんだ」


後ろからひょこっと顔を出したAが雑誌を覗き込む。


JN「うん、A凄いね…」

「なにが？」

JN「メンバーのこんな表情撮れる人今までいなかったから」

「あら、それは嬉しい。ありがとう」

JN「ホソガ達恥ずかしがるだろうな〜」

「今度ソクジンのソロ撮るらしいよ」

JN「えっ」


突然本名で呼ばれた驚きと、Aとマンツーで撮影にする驚き


「よろしくねぇ」

JN「うん…てか、なんでここにいるの？」


そう、ここは宿舎のリビング

いつも仕事現場でしか会わないAが何故ここにいるのだろう


「ふっふっふ。実は下の階に引っ越すことになってね」

JN「まじ！？」


それは素直に嬉しい

メンバーも喜ぶだろう


「今日はシムさんとオンニに付き添ってもらって内見しに来たの。宿舎はついでにってシムさんが」


Aの言うシムさんは僕達のマネヒョン、オンニはメイクヌナだ。

ペンションの時からより親しくなって、呼び方が変わっていた。


「来週あたりには引っ越すからよろしくね〜」

JN「よろしく。引越しの日手伝うね」

「忙しいんだからいいよ」

JN「違うよ、Aの弱味物色しにいかなきゃ」

「その前に訴えるよ」


Aが同じマンションかぁ

毎日賑やかになりそうだ。

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