melting point【YG】

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『では、ごゆっくりお過ごしくださいませ』



綺麗な女将さんに案内されて、私たちは部屋についた。


「わ、ユンギさんユンギさん」

YG「んー？」



早速椅子に座り寛いでるユンギさん

行きの新幹線から飲んでるから上機嫌ではある



「景色すごい」

YG「良かったな」


備え付けのお茶と和菓子に手をつけてる

外の景色にまったくもって興味なしね



YG「ん、このお菓子美味いぞ」

「…。」

YG「ほら、食べてみ？」



むぅ。とする私を見てニコニコと和菓子を差し出してくる

なにその甘い笑顔。ズルい。


とか言いながらもちゃーんと餌付けされちゃう私


「あっ！…ちょっとユンギさん、」

YG「ふっ。引っかかった」


見事に和菓子をかわされて、空気を食べた私

悪戯に笑うユンギさんったらそれはそれは楽しそうで



YG「Aには甘すぎるかもよ」

「私超絶甘党ですけど」

YG「そうだっけ？」

「ユンギさんこそ甘党じゃないでしょ」

YG「俺は甘党だよ」

「うそつけ」


ユンギさんの手にある和菓子、私好きなやつだし

というか何このやり取り…


「…っ！」


不意に奪われた唇に驚いて固まる私

それを見たユンギさんは妖艶に笑っていて、



YG「ほら、俺甘党だろ？」



なんて、自分の唇をペロッと舐めるもんだから…



「ユンギさんって、少女漫画とか見てるんですか？」

YG「え、なに急に」

「いやもうやる事が…くぅっ…！」



前世は王子様なの？乙ゲーのモデルは貴方なんですか？

今日この方と温泉旅行大丈夫なの！？(鼻血的な意味で)



悶えながら自分の腿をグーパンチで叩く私を見て、頭にはてなマークを浮かべてるユンギさん


YG「落ち着けA」

「んぐっ…」



応急処置として口の中に和菓子をねじ込まれた

応急処置…なのか…？



YG「そういえばココって露天風呂が部屋に付いてるんだよな」

「え、そうなの？」

YG「いつでも露天風呂入れるとか最高」



追い打ちをかけるように鼻血案件がもう1つ


部屋に付いてるって事は…という事は…



YG「…一緒に入れるな、露天風呂」

「まぁ、ええ、そうですね、うん」

YG「なに今更動揺してんの」



だっていつもは入浴剤でお湯の中見えないじゃん

ここは天然温泉だから透明度バッチリじゃん




ジョングギ…ヌナは無事に帰れるか分かりません…

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