3話 ページ4
「大丈夫ですか...」
多目的トイレに駆け込み、
背中をさすってくれるのは、先程の男性。
...って!!!
なに知らない人に介抱してもらってんの私!!!!!
A「本当にすみま...うっ...」
「喋らなくていいんで、出すもの出しちゃってください...」
羞恥と申し訳なさで今にも泣いてしまいそうだ。
でもやっぱり見苦しいところは見せる訳にはいかない...
A「すみませ...水...買ってきてもらってもいいですか...」
「わかりました」
男性は走って行った。
A「なんでこんなことに...」
────────
ビック〇メラを出て、肩を貸してもらいながら近くの公園のベンチに腰を下ろした。
「水、飲めます?」
A「あ、はい...。すみません...。」
渡された水をゴクゴクと飲む。
少し頭がすっきりした。
A「あの、本当にすみませんでした...。私のせいで結局ソフトも買えず...」
「いや、それはその、お互い様っていうか...あなたは別に何も悪くないって言うか...」
なんて優しい人なんだ。
しかも、いい声してて、心が安らぐっていうか...
って、何考えてんだ!!
お詫びしなければ...
A「あの、よろしければ連絡先教えてください。今日はもう遅いですし...お腹も膨れてると思うので...後日最高級の焼肉でもステーキでもなんでも奢らせてください...!!!」
「っははは、そんな、別に大丈夫ですよ」
A「で、でも...何かしらお詫びしないとこちらの気が済まないっていうか...」
「うーん...」
そんなに連絡先の交換が嫌なのか...
ん!?
そりゃあ嫌ですよね!?!?
こんな酔っ払って初対面の人の前でダウンするような女!!!
そっか〜〜〜〜そういうことか...
でもお礼は何かしないとな...
A「うーーーん...」
「なんであなたも悩んでるんですかw」
A「いやっ、え、よくよく考えたら、こんな女と連絡先交換なんてしたくないよな〜って思って」
「あ、いや、そういうわけじゃ...」
A「いいんですいいんです!それはもう当然のことですし...」
「じゃ、じゃあ!」
突然の大きな声にビクッとする。
「次の日曜日の夜七時頃、ここに来てください」
A「え、あ、は、はい」
「...タクシー、拾いましょうか」
二つ返事でOKしてしまった。
けど、これでよかったのかもしれない。
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たくちゃん(プロフ) - つづきが気になってしかたありません。更新頑張ってください。 (2019年7月16日 0時) (レス) id: 5218aa7420 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - みーやさん» コメントありがとうございます!!嬉しいお言葉...!!これからもよろしくお願い致します! (2019年5月12日 13時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
みーや(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いております!稜雅さんsideもこちらも続きが楽しみです! (2019年5月11日 21時) (レス) id: a194c9d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - ゆいなさん» コメントありがとうございます!そちらも頑張りますのでよろしくお願い致します! (2019年5月9日 19時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - この作品大好きです!稜雅さんsideで見れるなんて嬉しいです!更新頑張ってください! (2019年5月9日 2時) (レス) id: 68cd06e107 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:岡山ふく | 作成日時:2019年2月26日 16時