17話 ページ20
そんなこんなで2時間飲んだけど、まだ7時半。
A「まだ7時半ですね...お店変えますか?」
稜雅「あ、俺はどっちでもいいですよ」
A「うーん、近くに行きつけのバーがあるのでいきません?静かでいいですよ」
稜雅「へぇ、行ってみたいです」
A「じゃ、決まりで!」
手鏡で自分の顔を見ると、化粧がほぼ取れていた。
バーに行くから直さないとな...
A「すみません、お手洗い行ってくるのでお会計してもらってもいいですか?」
稜雅「わかりました」
私は1万円札を置いて化粧室に向かった。
・
用を済ませ化粧室から出ると、男性トイレから出てきた人とぶつかった。
A「あっ、すみません」
「こちらこそ.....って、A...?」
A「え...」
私の名を呼んだその人の顔を見上げると、
A「海斗...」
中学時代の元彼だった。
そう、浮気をしてた人だ。
海斗「久しぶりじゃん!元気にしてた?まさかこんなとこで会うなんて」
A「あ、う、うん。」
上手く笑顔を作れているかは、わからない。
何せ別れて以来一言も話さずに卒業したのだから。
海斗「やっぱり...まだ許してないよな、俺の事。」
A「.....」
海斗「ほんと、あの時はごめん。あの頃の俺、ガキだったから、調子乗ってた。ずっと、謝りたくて...」
A「う、ん。もう、昔のことだよ」
海斗があまりにも申し訳なさそうに言うもんだから、優しく言ってしまった。
...甘いな...自分。
心の傷は一生消えないのに。
こんなにも簡単に許してしまうなんて。
A「じゃ、私行くから...」
立ち去ろうとする私の腕を海斗が掴んだ。
海斗「なあ、これからどっか2人で飲み行かない?俺もうここ出るし。奢るからさ」
鼓動が早くなる。
この人を...こいつを、許すべきじゃなかった。
瞬時にそう悟った。
A「離して、私行かなきゃ」
振りほどこうとしても離れない。
海斗「なんでだよ、別にいいだろ?誰と飲みきてんの?」
A「と、友だち...」
海斗「じゃあいいじゃん。解散して俺と飲み行こ?」
嫌だと言っても離してはくれず、
壁に押し付けられる。
A「海斗...ほんと、嫌...お願い」
海斗「お前...もしかして好きなやついんの?」
A「っ...」
そう言われた瞬間、声が出なくなる。
お願い、誰かきて...
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たくちゃん(プロフ) - つづきが気になってしかたありません。更新頑張ってください。 (2019年7月16日 0時) (レス) id: 5218aa7420 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - みーやさん» コメントありがとうございます!!嬉しいお言葉...!!これからもよろしくお願い致します! (2019年5月12日 13時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
みーや(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いております!稜雅さんsideもこちらも続きが楽しみです! (2019年5月11日 21時) (レス) id: a194c9d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - ゆいなさん» コメントありがとうございます!そちらも頑張りますのでよろしくお願い致します! (2019年5月9日 19時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - この作品大好きです!稜雅さんsideで見れるなんて嬉しいです!更新頑張ってください! (2019年5月9日 2時) (レス) id: 68cd06e107 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:岡山ふく | 作成日時:2019年2月26日 16時