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15話 ページ18

A「稜雅さん...すみません。女の子にあげてしまって...」



せっかく稜雅さんが取ってくれたものだったのに。


でも、あの女の子をみてたら昔の自分のようでいてもたってもいられなかった。




稜雅「そんな、気にすることないですよ」


A「ありがとうございます...」




私たちはゲームセンターを出た。


飲み屋街まで少し歩く。





稜雅「Aさん?」


A「あ、はい?」


稜雅「さっきのこと、気にしてますか?」


A「いや〜...」





正直...気にしてる。




A「ほら、ああいうのって、自分とか、母親が取ってくれたものだから大事にするっていうのもあると思うんですよ。思い出のものになるっていうか...。それに...また駄々をこねたら誰かが助けてくれるって思ったりとか...」




後から考えるとよかったのか悪かったのかわからなくなる。




稜雅「俺は、よかったと思います。あの女の子、嬉しそうに笑ってました。絶対、思い出のものになってると思います。」


稜雅さんは続けた。


稜雅「それで、あの子が大きくなったら、Aさんみたいに優しくて素敵な女性になるんですよ。あの時のお姉ちゃんみたいに...って」


A「え...」





今、優しくて素敵な女性って言った...??





稜雅「Aさん、色々すぐ考え込んじゃうけど、そこにも優しさがあるの、すごく伝わってきます。」





なんで...


なんで稜雅さんは私が欲しい言葉がわかるんだろう。



今まで、考え込んじゃったりすると、


ひねくれてるから、神経質だから


って一括りにされてきたのに。





A「ありがとうございますっ...」


稜雅「えっ、な、泣いて」


A「泣いてません!」


稜雅「あ、ハイ」






嘘。

ほんとは嬉しくて泣いてる。






稜雅「また、ゲーセン行きましょ。その時また取ります」


A「っ、はい!」






また



次があるんだ。






顔が自然と綻んだ。









ふと、リョウガさんの声が聞こえくなったので隣を見てみると、









稜雅「かっこつけすぎたかなぁ...」









と、小声で言いながら頬をかいていた。




一生懸命伝えようと、慣れないことをしていたのに気がついた。




かっこつけなくても、稜雅さんは十分素敵な人なのにな。

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設定タグ:超特急 , リョウガ , 船津稜雅   
作品ジャンル:恋愛
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たくちゃん(プロフ) - つづきが気になってしかたありません。更新頑張ってください。 (2019年7月16日 0時) (レス) id: 5218aa7420 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - みーやさん» コメントありがとうございます!!嬉しいお言葉...!!これからもよろしくお願い致します! (2019年5月12日 13時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
みーや(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いております!稜雅さんsideもこちらも続きが楽しみです! (2019年5月11日 21時) (レス) id: a194c9d3a4 (このIDを非表示/違反報告)
岡山ふく(プロフ) - ゆいなさん» コメントありがとうございます!そちらも頑張りますのでよろしくお願い致します! (2019年5月9日 19時) (レス) id: c49444cb8c (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - この作品大好きです!稜雅さんsideで見れるなんて嬉しいです!更新頑張ってください! (2019年5月9日 2時) (レス) id: 68cd06e107 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:岡山ふく | 作成日時:2019年2月26日 16時

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