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ユリウスさんが用意してくれた宿屋に行くと、私はぽふっとベッドに倒れ込んだ。
手に持ったまま離さないでいた本__
何も書かれていなかったはずのページには、この世界のものであろう不思議な文字が刻まれていた。
「なんで、この前まで、何も」
文字が刻まれていたのは僅か2ページのみ。他のページは白紙だった。
今日は色々な事があって疲れているのだろうと目を閉じた。……やば、このまますっと眠れるかも。
深い眠りに落ちようとした時、部屋のドアがノックされた。
重い瞼を持ち上げてベッドから身を起こす。
どうぞ、と声をかけると宿屋の主人が入ってきた。
「どうしました？」
「先程A様のご友人の方が、これを」
友人？友人なんていたっけ……。って、なんか悲しくなってきたな。
主人が渡してくれた包みを開けると、中には手のひらサイズの機械のようなものが入っていた。
「なんだこれ、手鏡？」
両手に乗せてまじまじと見ると、ヴンッと音が鳴った。驚いて思わず落としそうになるのをぱっと拾い、機械を見つめた。
もしかしてこれ、この世界の携帯ってやつ？
「ま、魔法帝？」
『やあAくん。宿屋はどうだい？この国1番の宿屋なんだよ」
「すっごく良いです。ありがとうございます。
……あ、それとなんですが、さっき私の魔導書に文字が出てきて……」
『本当かい！？』
うわうるさ(
ユリウスさんは部屋中に響き渡る程大きな声で叫んだ。いや、これは喜んだ、っていうのかな？
子供のように目をキラキラさせた魔法帝、なんかかわいいな……。
っていやいや何言ってんの私。相手はおっさんだぞ。
「私文字が読めないので、明日渡します」
『頼んだよ！あ〜〜〜楽しみだな〜〜〜！』
画面(?)の向こうではしゃぐ魔法帝を尻目に、私は自分の魔導書に視線を移した。
そして自分のこの先がどうなっていくのか、まだわからないまま、ベッドに身を投げて目を瞑った。
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天霧(プロフ) - じゃがいも男爵さん» 合格おめでとうございます。気長に待ったかいがありました。これからも楽しみにしてます。更新頑張ってください！私は、1話から読み直して来ます！ (2022年6月19日 12時) (
レス) @page17 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
じゃがいも男爵 - まやさん» ありがとうございます、励みになります✨ (2022年4月26日 0時) (レス) @page16 id: 13926376c4 (このIDを非表示/違反報告)
まや(プロフ) - めちゃくちゃ好みの小説です…！更新待ってます！ (2022年3月2日 4時) (レス) id: 64bb885ea9 (このIDを非表示/違反報告)
じゃがいも男爵 - 天霧さん» 天霧様、コメントありがとうございます✨返信が遅くなり申し訳ございませんでした💦無事合格致しましたので、これからは頻度を上げて投稿します、ありがとうございます！ (2021年12月21日 2時) (レス) id: 13926376c4 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - 待ってました。受験やら何やらでお疲れ様です。更新待ってます!頑張ってください! (2021年10月11日 14時) (レス) @page15 id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがいも男爵 | 作成日時：2020年11月8日 2時
