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青色の本気【kn】※ ページ17

※甘々注意※(若干アウトな表現あります)

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彼氏との初デート、普通はどこに行くのが正解なのだろうか。
遊園地?ショッピングモール?それとも、公園?

だが私たちの初デートはお家だった。
彼氏、きんときの家。

彼の自室は青色で統一されていて爽やかな雰囲気だった。
きんときの匂いがする部屋は妙にドキドキしてしまった。

「飲み物、紅茶で平気?」
「うん。ありがと」
「いえいえ!お菓子と一緒に取ってくるね」
「あ、そう、クッキー作ってきた」
「え?まじ?嬉しいありがとう!」

私は昨夜、苦戦して作ったチョコレートクッキーを渡す。
ホワイト、ビター、イチゴ、抹茶の4種類。
なかなかに上手く作れたと思いたい。

きんときはジュースとお菓子を取りに下へ行った。
私は1人になった部屋ではぁーとため息をつく。
幸せなほうの、ため息だ。

だっていきなり2人っきりで、何が起こるのか。
あのきんときが急に襲ってくるわけがないか。
でも、キスくらいは……。

と妄想を膨らませたところできんときが帰ってきた。

温かい紅茶を飲むと、一気に緊張が溶けた。

「…A緊張してたの?」
「え、なんで」
「いや顔が緩んだからさ」
「よく分かるね」

彼の観察力に驚かされながらも持ってきてくれたポテトチップスに手を伸ばす。

それは塩味で女子に優しい。

彼氏とのデートで青のりなんて食べれたもんじゃない。

「Aの手作りクッキーめちゃくちゃ美味しいよ」
「本当?よかった」
「俺何枚も食べれるよ」

もぐもぐと咀嚼する彼についふふ、と微笑んでしまった。ハムスターみたい。


.

なかなかに時間が経って、大分話したところで彼はねぇ、と言った。

「A、キス、してもいい…?」
「え」

まさかの言葉に私は驚いた。
あのきんときならそういう事は言えないと思ったのに。

「ダメ、かな」
「いや、いいよ」

と彼の方を向いて目を閉じた。
すると影が近づいてきて頬に手を添えられる。

そして、

ちゅ

軽いバードキスを落とされた。
きんときの唇は柔らかくてクッキーの甘ったるさを感じた。

それだけじゃなくて、彼は私の頬から頭へとするりと手を移動させて髪の毛をさらさら撫でながら、舌を侵入させた。

歯の間から入ってきた彼の舌。
脳がとろけそうになる。

▽※注意→←完全勝利のバレンタイン【kr】


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作者名:ななし。 | 作成日時:2020年3月18日 22時

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