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理由 ページ8
「私は 炎の呼吸が良いです」
そう私が言えば、煉獄さんは意外な顔をしていた。
それもそっか。
でももし私が私の特化した呼吸を使えるとなったら
その時は
煉獄さんから離れなきゃいけないでしょう？
甘えかも知れないけど、私は出来る事なら煉獄さんの傍に居たい。
「明日から鍛錬の方 よろしくお願いします」
私は笑ってお願いすると、煉獄さんは少し複雑な表情で「うむ」と返した。
翌日。
朝餉と洗濯を済ませると道場の方へ向かった。
この家は本当に立派で広いなぁとつくづく思う。
道場に着くと煉獄さんが額に朝滲ませて腕立て伏せを行なっていた。
上半身裸である。
「ん？A！来ていたのか！気が付かなかった！」
煉獄さんがこちらに気付くと、手拭いで汗を拭きながらこっちへおいでと招いてくれた。
目のやり場に困ります。
「本当に良いのだな？俺は君を危険に晒したくはないし、鬼殺隊に入隊させるのも未だ気が進まない」
「煉獄さんの気持ちは重々承知しております。ですが少しでも鬼によって悲しむ人が減るのなら、私は強くなりたいです」
暫らく沈黙が流れたけど、煉獄さんは私の意思の硬さに折れて少し眉を下げて言った。
「Aがそれ程言うなら仕方ないな。やるとなったら容赦はしない。だが約束する。君が危険な時は必ず俺が守る」
そう真剣に言われたら…嬉しくて頑張れるよね！
Aの猛特訓が始まる。
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作者名：こあら。 | 作成日時：2021年6月25日 22時
