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「じょーだんだっつの」
Aの驚いた顔が面白くて笑っちまったら怒られた。
そりゃそうだわな。
Aの基礎体力はこの数日で格段に上がり、音の呼吸も独自のやり方で身に付き始めた。
本当にコイツの才能には感化される。
他愛もない話をして、日付が変わる前に寝る事にした。
翌日の夕刻。
Aの鎹鴉が任務を知らせに来た。
「宇髄さん!行って参ります!!」
「気を付けてな 無事に帰って来いよ」
生きて帰って来てくれさえすれば良い。
そんな思いでAの小さな背中を見送った。
「カァー カァー 南南東! 南南東へムカエ!!」
私は昨夜の任務の疲れが取れない為か、足が重く感じていた。
だめだ!!集中しろ私!!気合を入れろ!!心を燃やせ!!!
「お!久しぶりだな!A!!」
声のした方を見れば同期の蓮が居た。
「お前 音柱んとこで鍛錬してたんだって?
この間煉獄さんと会ったんだけどよ 心なしか寂しそうだったぜ?」
杏寿郎さん…
会いたいなぁ
あの笑顔を見ると安心するんだよね。
「鬼だ!!」
私と蓮は誰かの叫び声の方へと走り出した。
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作者名:こあら。 | 作成日時:2021年6月25日 22時