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照もAもプロだ。仕事とプライベートはしっかり分けて今回のドラマに臨むのだと思う。でも胸を抉られそうなほどしんどいのはどうしてなのだろう。正直照の顔を見るのも辛い。
「……もし好きになってふっかの邪魔しようとしたら、本気でちょん切っていい」
「へ？」
「ここ」
そう言って照は大事な部分を指差した。本人からしてみれば真剣なのだろうけど差している場所が面白い。苦しくなった胸が解き放たれる。
「ぶはっ！」
「ねーえ、なんで吹き出すの！」
汚ねえな、と照は悪態をつきながらも強ばらせていた表情を和らげた。
「貴様が真面目な顔で去勢を希望するからに決まってんじゃねえか！」
「いや、もし好きになったらの話ね？ 本当に切られたいとか思ってないよ？」
子供は欲しいし、と照はほんのり頬を赤らめた。
「わーってるって。……まぁ、嫉妬するかしねえかで言われたらそりゃしますよ？」
これは本音だ。照が本音でぶつかってくれたから俺も包み隠す訳にはいかない。
「お前気づいてないと思うけど、Aと並ぶとオーラヤバいし」
悔しいけど身長差にも萌える。2人ともスタイル抜群で仲もいいし、何も知らない人が見たら俺じゃなくて照がAと付き合っているように見える。現に照はAの元彼と体型がそっくりだ。
「正直照みたいな見た目は男らしいし素直でストレートな男の方が似合ってんじゃないかなぁ、って自信なくす時だってあるのよ」
「そんなことない」
力強い否定の中に見え隠れする焦りも女の子がキュンとするポイントだ。
「でも俺は照もAも信じてる。絶対にそういうことするようなやつらじゃないし、もし知らないうちに裏切られてたら誰も信じられん」
下手すればSnowManを脱退するかもしれないし、SnowManそのものがなくなるかもしれない。
「もちろん観ますよ？ 観ますとも。ただ、覚悟は必要だからキスシーンかラブシーンがあるなら先に教えてくれ」
ネタバレでもいい。それくらいしないと俺のキャパシティに収まらない。
「ふはっ！ 分かった。その時は絶対教える」
「頼んだ」
自分のAへの弱みを知った時、俺は嫉妬しないなんて強がりを捨てた。嫉妬する。めっちゃする。メンバーであっても関係ない。
「にしてもふっかも大概ヤキモチ妬きだね」
「A限定なのよ、これ」
終わり
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2023年8月28日 23時
