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恥ずかしがりながらも俺の家でそういう格好をしているのは誘っているとしか思えない。
「こういうのも俺に使ってほしいんじゃないの？ だからここで着てるし、開けようとしてたんじゃないの？」
ソファーには大人の動画で見かけるようなマッサージ機が置いてある。使われた形跡はない。箱を開けてスイッチを入れ、試しにAの内ももにあてがってみる。ウー、と無機質な機械音を鳴らしながら思ったよりも強く振動する。
これを気持ちいい部分に当てろと……？
俺は内心怖気付いて慌ててスイッチを切った。
『あの、』
「ん？」
『使うなら、お手柔らかにお願いします……』
「んはっ！ わーってるって！」
それはAも同じだったようだ。ついうっかり川柳のような韻律を踏んでいる。
Aは男友達が多いだけで遊びはしない。だから使ったことがないのだろう。かくいう俺も女に使った経験はないけれど。
「こんなもん使わなくても気持ちよくできるよ？」
『変態……』
「褒め言葉なのよ」
大丈夫。いつもとは違う服装をするだけで効果てきめんだし、そもそも刺激的なコスプレをしなくても興奮できる。ただ、その頑張りに応えるのも男ってもんだ。
「今から楽しませてもらいますよ？」
再びスイッチを入れ、振動を弱めてから首筋に当てる。ピクリと震えた体。気まずそうに俺を一瞥するその目には期待と不安とが入り交じっていた。
『優しくしてね？』
「おう。あっ、ちょっと待ってて？ ゴムともう1つ使ってみたかったやつ持ってくる」
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事後の気だるさほど幸せな疲れはない。
「どうだった？」
『私欲強いのかもって不安だったけど、ふっかの道具見せられたら全然だと思った……』
ベッドで見つめ合いながら感想を口にする。その目は少し赤かった。
「凄まじく乱れたもんね」
『抵抗できないってキツい。おもちゃはともかく拘束は10年に1回とかでいいや』
俺の持ってきた“道具”で身動きが取れなくなったAは快楽の波に抗えず、半泣きでギブアップした。
『それかふっかにも同じ思いをしてもらわないと困る。私だけしんどい思いをしてるのは良くない』
「ん？」
雲行きが怪しい？
その目が本気だからきっかけを作ったのはAさんよ、とは言い返せなかった。
『よし、ふっかもやろう！』
「は？」
Aはバッと立ち上がった。
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作者名：あおやなぎ
| 作成日時：2023年7月1日 21時
