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無一郎を庇った後のこと

私は意外にも鮮明に覚えていた

痛いはずなのに それを通り越して全く痛くなくて

でも声が出てこなくて、体も動かなかった


「助けなくても良かった」って言われて

無一郎なら一人でもどうにか出来たのだろうな
と後々になって思った

時すでに遅く、私は胸から血を流していたのだが


その後無一郎が私の胸を切り裂いた鬼ともう一体の鬼を殺した

とても見事な太刀筋、なはずが
怒りに任せたように振り下ろし重心がブレブレ

彼なりに私のことで動揺してくれたのだろうか

彼に危険が及ぶのは嫌だけど
それはそれでドキドキしちゃうな なんて


鬼を細切れにすると無一郎は私の方を振り返る

どこか苦痛な顔

そんな顔しなくてもいいのに

私の息を確かめると無一郎は私をお姫様抱っこをして蝶屋敷へと駆けた

走る時、あまり振動はなかったように思える

大怪我の私に配慮してくれたのだろう

ああ 好きだなぁ って心底思った


蝶屋敷へと着く

玄関に入って大声で胡蝶様の名を呼ぶ無一郎

珍しく無一郎が声を張るから胡蝶様も驚いていた

私も驚き


そんなこんなで治療室に運ばれる

さっきまで真っ暗な空を見上げいたのに
視界には天井の木目が見えた

明るい電気

胡蝶様が治療するから無一郎に部屋を退室してほしいと言った

うん 治療されるなら男の人には退室願いたい

だけどそう言われた時の君の顔がそれを否定してるから まぁ無一郎ならいいかな とか思っちゃう

よくないけどね


『むい…ちろ…』


霞んだ声で彼を呼ぶ

すると無一郎は私へと顔を近づけてくれる

綺麗な顔だな とか思った


『…だ、じょぶ だから…』


私は彼の頬へと手を当てて微笑む

すると彼は黙って頷いてくれた

そして部屋から出て行った

頬に血…ついちゃったな…


「Aさん 胸元失礼しますね」


胡蝶様は無一郎が出て行くとすぐに治療を始めようと胸元のボタンを外して行く


「!?…なに…これ」


彼女の顔は驚愕が浮かぶ

顔を真っ青にして

そんなにヤバい状態なのですか?


『私…死にますか…?』

「…いえ、…傷が治りかけています」

『へ?…』


そういえば攻撃を喰らった当初よりまだ体が楽なような気がする

あの時は身体中、どこも動かせなかったのにさっきは手が動いた

声も出た


そしてしばらく時間が経過後

私の傷は完全に塞がった

私の状態も正常


ただ 傷を喰らった跡なのか
胸には感嘆とさせるような痣と宝石が散りばめられていた

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美穂(プロフ) - 突然終わってしまって寂しいです (2022年4月25日 20時) (レス) @page44 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ - あああーーあああーーあああーー......好きです (2020年7月18日 2時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - この作品はとても面白く一気に読ませていただきました!作者様の次の更新とても楽しみにしております! 頑張って下さい!応援しています (2020年3月10日 18時) (レス) id: 663d9c3cae (このIDを非表示/違反報告)
さきいか(プロフ) - 読みやすいです! (2020年1月21日 7時) (レス) id: 4e87d4f1f5 (このIDを非表示/違反報告)
白米 - 好きです (2019年10月16日 0時) (レス) id: f989566248 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:智菜 | 作成日時:2019年9月16日 21時

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