纏まらない感情_4 ページ38
萩 「…は?」
降 「いや、俺は別に――」
萩 「へぇ…。前、道場で松田に寄りかかって寝たのと同じだな。
あ、降谷もか。
春宮とベンチで寝てたもんな?」
降 「…うるさい。あの時はちょっと疲れてただけだ」
萩 「あの井上ってヤツ。確かに最近良く春宮と話してるよな。
まぁ、会話してんのかは謎だけどな。
アイツもけっこうやるんだな。
…寝てる春宮にってのは、感心しねぇけどな。」
詳細は伏せて、
かいつまんだ説明をした降谷。
井上の肩にもたれかかって、急に寝始めたAのこと。
その彼女に、井上がキスをしようとしていたこと。
自身の行動については、口にすることはできなかったのだが。
萩原は苦笑しながらも、井上の行動をどこか賞賛している様だ。
降 「…萩原。お前、春宮のこと気に入ってたんじゃないのか。
何で、あの男に感心してるんだ」
萩 「んーまぁ、そうなんだけどな。
見てて飽きないっていうか、面白いっていうか。
でも、″しようとしてた″ってことは、未遂だったんだろ?
無理矢理したってんなら、殴りに行ったかもしれねぇけどな。
春宮が起きた、とか。 …それも無さそうだけどな…」
降 「…」
萩 「で?降谷はそれをぼんやり見てたってことか?」
降 「…」
萩 「それとも、止めに行ったってことか?」
難しい顔を浮かべて黙っていた降谷だが、
萩原の言葉に、ピクリと小さく反応する。
降 「…どこでも寝るなんて、警戒心が無さ過ぎるって言ったんだ。
仮にも好意を寄せられている男の横で寝るなんて。無防備すぎるだろ…
あの男のことが好きなら構わないが、そういう訳じゃなさそうで…。
全く分かってない態度だったからな…」
萩 「…なるほどな」
降 「ただあの時は…」
口を噤む降谷。
おそらく、Aが寝てしまったのは熱のせいもあったはずだ。
しかし、体調を崩したことを悔しそうにしていたAを思い出す。
体調が悪いことを、どうやら塔子にも言っていなさそうなAのことを考えると、
口にしない方が良いのだろうか。
そして、
衝動的な自分の行動。
あの時の自分の行動は、上手く説明できない。
思考が上手く、纏まらない。
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white12(プロフ) - 深海さん» お読み頂きありがとうございます!続編は、ただいま内容確認中でして、もうすぐパスワード外せると思います。少々お待ちくださいませ! (2019年8月28日 22時) (レス) id: 1425135a30 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 続編がパスワードかかっているんですけど、まだ非公開ですか?続き楽しみにしてます!! (2019年8月28日 22時) (レス) id: e9c616e2c7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年8月27日 9時