SNOW DROP 【名探偵コナン/警察学校組】

親子丼 ページ15

翌週。

夕食を取るため降谷たち5人が食堂へ入ると、
そこには、またもAの姿があった。


景 「あ、また春宮さん」

萩 「ホントだ。いつも何やってんだろうな」

Aに視線を向ける景光と萩原だが、

伊 「さぁな。…お、今日の夕飯、親子丼だぞ」

松 「美味そうだな」

降 「松田…ちゃんと並べよ」

対照的に伊達と松田は、今日のメニューに釘付けだ。




景 「お疲れ、春宮さん。」

伊 「よぉ。お疲れさん。」

萩 「春宮さん、いつも何やってんの？」

『…』

親子丼と味噌汁を乗せたお盆を抱えて、
当然のように、Aと通路を挟んで座る景光、伊達、萩原の3人。
困った顔の降谷は、Aから離れた側の席に座り、
松田は興味なさそうに顔を背けている。

萩 「…イヤホンしてるぞ」

松 「聞こえてねぇな」

降 「…イヤホンしなくても気づいてない可能性、あるけどな」

先日、食堂で見かけて声をかけるも、
気づかない様子だったAを思い出し、苦笑する降谷。
あの時は、ただ眠かっただけかもしれないのだが。


Aは、相変わらずカタカタとノートPCを操作していた。



景 「課題のレポート？」

気づかれていないだろうが、
そっと覗き込むようにPCへ視線を向ける景光。


萩 「もしかして…明日提出のやつ…？」

松 「…萩原、どうせやってねぇんだろ。
教えて貰えば良いんじゃねぇのか」

興味なさそうにしていた松田が、
ポツリと嫌味をこぼした。

萩 「だから、何でいつも俺なんだよ…。
途中までは終わってるって…」

降 「お前ら。冷めるぞ。」

毎度のごとく繰り広げられる2人のやりとりには構わず、
降谷は手を合わせて、静かに親子丼に口をつけ始めた。


「「お、そうだな。…いただきます！」」

親子丼_2→←体格差_8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す