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SOSのサイン_8 ページ44

そして、



「…何、するつもりだったんだよ」



大きく足を踏み出し優也に近づくと、ストレートに言い放った松田。



「な…」
「お、おい」




優也を気にかけながら、焦りを見せた降谷と萩原。

景光は、


「ち、ちょっと松田…」


と、優也を守るように彼の肩を軽く引き寄せていて。




しかし、優也のその肩は、
奪い取られるように松田にガシリと掴まれた。



「何、しようとしてたんだ」


腰を少し落として優也を見つめながら低い声で静かに問うた松田。
肩を震わせる優也は、大きく眉を歪めて、目にじわりと涙を溜めていた。



そして、
肩だけでなく身体が震わせ始めた優也が、


「…だって...」


と、ポツリと漏らした。




「なん…で、…あんな奴らが…。
警察だって…、警察が…、なんで、…父さんと母さんが、…俺、も…こんな…、
何年も…、姉ちゃんも…、だって...」


下を向いて、乱れた息とともに絞り出されるようにして溢される言葉は、どこか支離滅裂で。
でも、その意味を充分に理解することが出来て、一斉に表情を歪めた4人。


「あんな奴ら、…警察…も…」


言葉を続ける優也の肩をギュッと掴んだ松田は、


「お前が…んなことしてどうすんだ」


と、さらに低い声を漏らした。



ゆっくり顔を上げた優也の目は、
縋るように助けを求めるように歪められていた。


「お前が…、んなことしてどうすんだよ!」


声を荒げた松田に、ビクリと肩を揺らした優也。
その様子に焦りを見せる降谷たちだったが、
周囲を少し警戒しつつ、悲痛な表情でその様子を見つめていた。

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作者名:white12 | 作成日時:2023年1月21日 15時

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