検索窓
今日:40 hit、昨日:27 hit、合計:27,125 hit

サンタクロースに願うのは_10 ページ10

登り切った太陽が冬の寒い空を照らし始めた頃、


「ったく…取り調べに時間かかりすぎだろ」


警視庁を出てすぐの路地に、松田の不機嫌そうな声が響いた。



「ちょ、ちょっと…松田」


警備を含め、警官や刑事と思われる人間がまだ近くにいる状況だ。
慌てて、声のトーンを落とすように促したのは諸伏だ。



その横には、萩原、そして降谷の姿があった。



「単に、…僕たちに言えることは無いというだけかも、…しれないけどな」

「それは、確かにそうかもな」


松田たちの少し後ろを、
どこか重い足取りで歩きながら、降谷に軽く頷く萩原。


“まだ取り調べ中でして、…何とも──”



それはつい今し方、
取り押さえた男のことを問うた彼らに対して、捜査一課の刑事である目暮が口にした言葉だった。



松田は、1時間ほど前に事情聴取のために警視庁を訪れていた。
彼に付き添うようにして萩原も同行していたのだが、
似た時間に降谷も呼ばれていたらしく、
同じく同行していた景光とともに、鉢合わせしたのだ。

そうして、同じ現場にいたこともあり4人で事情聴取を受けていたというわけだ。



「…もし、まだ何も自供していないとしても、銃刀法違反で逮捕することは可能だろう。
病室に無断で入ってきたことについて取り調べる時間は、…充分にあるはずだ」

「そういう話じゃねぇだろうが」


チッ。
冬の冷たい空気の中、松田の舌打ちがやけに大きく響いた。

サンタクロースに願うのは_11→←サンタクロースに願うのは_9



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (72 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
163人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:white12 | 作成日時:2022年11月2日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。