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姉と弟_8 ページ42
同じ仕草を繰り返す姉弟に、
萩原がフッと小さな笑いをこぼし、
「へぇ…、姉思いの良い弟くんだねぇ」
と呟いた。
「萩…、茶化すところじゃないと思うぞ」
「ま、言いてぇことはちゃんと言わねぇと…ってこったな」
伊達が班長らしいセリフを口にすると、気恥ずかしそうに同時に俯いた優也とA。
「…桜庭さんもさ。あんまり、…無理はするなよ。
優也くんに言われても、やっぱり、”大丈夫”って言っちゃうんだろうけど。
俺たちが出来ることなんてないかもしれないけど、もし何か出来ることがあれば…って、
そのくらいしか言えないんだけどさ」
優也に付き添ってくれていたことで、諸伏は知らないのだ。
しかし、先ほど伊達に言われたことと全く同じ言葉に、Aはクッと唇を結び、
伊達、そしてその横に並ぶように立っている降谷と萩原に視線を向けた。
『ありがとう…ございます』
ほんの少しだけ苦しそうではあるものの、
安堵の息が混じった”ありがとう”に、諸伏をはじめ、彼ら4人は同じように目を細めていた。
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作者名:white12 | 作成日時:2022年11月2日 20時