姉弟ゲンカ_5 ページ27
「大丈夫だってば!警察の人に頼んで付いてきてもらうから。
姉ちゃんは自分のこと、…あるだろ。昨日も警察学校休んだんだろ?」
『当たり前でしょ?こんな状況でいけるはずないじゃない』
「俺は大丈夫だって」
『あの男のことも、…事件も、まだ解決していないのよ?
心配だから一緒に行くって言ってるだけでしょ?』
「...嫌なんだよ…──!
そんな風に、心配だ心配だって言われんの...、可哀想な目で...、見られてるみたいで…!」
『…』
そこで声が途切れたと思ったら、ガラリと病室のドアが開いた。
出てきたのは優也だった。
ドアの前で立ち止まっているずいぶんと背の高い男たちに一瞬戸惑うも、
複雑な表情でパッと下を向いて廊下に歩いていく優也。
『優也…!』
直後に出てきたのはもちろんAで。
『…え?』
降谷たち4人が揃ってその場にいるのに驚いて目を見開くA。
そして、悔しそうに目を細め、頭を下げるようにしてその目を軽く伏せた。
『…あの──』
「追いかけないと…!」
口を開きかけたAに、焦って言葉を被せたのは景光だった。
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作者名:white12 | 作成日時:2022年11月2日 20時