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耳をつんざく警報音 ページ34

ガタンガタンと、
どこか心地よい振動を感じながら、
Aはどうにも居心地が悪そうに目を細めていた。


帰りの電車に乗り込んだところで同じ車両に現れた降谷たち。
自分を尾けていたのだから、
帰るのであれば同じ方向だ。

同じ電車に乗って来たのもおかしな話ではなかったが、
同じ空間にいるのは居心地が良いはずもなく、
特に楽しい会話があるはずもなくて。

Aは、窓の外に次々と現れる滲んだ光の跡をぼんやりと見つめていた。









「なぁ」

『…え?』


しばらくして。

低い声が投げかけられ思わず振り向くと、
分かっていたとはいえ、ずいぶんと背の高い3人がそこにいて。

声色からそれを発した主は分かっていて。
見上げなければならない高さに目線があるため、Aは思わず眉を寄せた。


そして、なんとなく分かっていたとはいえ、
予想通り随分と不機嫌そうな顔がそこにはあった。


「…斉木の野郎は、何か知ってんじゃねぇのか」


彼にしては珍しく、
少し躊躇うようにして口を開いたのは松田だった。


『…私には分かりません』

「斉木、...か」


軽く顎に指を当てて、何か考えるような仕草を見せる降谷。


「…確かに、桜庭さんにつっかかるような言い方してたもんな。
事件のことも…」


Aの様子を気にしながら、諸伏がポツリポツリと言葉を続けた。


「アンタが疑ってることってのは、確かにまだ分からねぇことだらけかもしれねぇけどな、
“斉木”の兄貴…ってのが…な。
斉木の野郎を問い詰めりゃ──」

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - さゆりさん» 嬉しいコメントをいただきありがとうございます。更新が滞りお待たせしてしまって申し訳ありません。また,体調についてもお気遣い本当にありがとうございます。更新頻度がまちまちで申し訳ない限りですが,引き続きお楽しみ頂けると幸いです。 (2022年8月31日 19時) (レス) id: 5b5db755e5 (このIDを非表示/違反報告)
さゆり - 更新ありがとうございます!これからどうなっていくのかドキドキしています。体調が悪いとおっしゃっていたので、どうぞ無理はしないでお大事にしてください。続きを楽しみにしています! (2022年8月30日 20時) (レス) id: 2b8084ecea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2022年8月4日 18時

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