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クリスマスのざわめきの中で_6 ページ25

当たるとは正直思っていなかった推測だった。
そもそも、斉木の行き先が実家だったのかもそうだが、
アメリカから帰ってきたと斉木から聞いたとはいえ、彼の兄が実家にいるとは限らない。
例えいたとしても、今、この時間にいるとも限らなかった訳だ。



ただ、身体が動いただけ。
動いただけだった。

でも、
自分の”感覚”は、
その”確証のない何か”は、
信じても良いものなのかもしれないとAは初めて素直に思えた。



"自分の感覚を信用することも時には必要な場合もある、とだけ、伝えておく。"




永倉の言った言葉が、
Aの脳裏の奥で響いていた。







「おかえり」


そういって、門の鍵を開けるために玄関から降りてくる女性。
女性が離れたことで閉まっていくドアの奥で、小さくなるあの男の姿。

Aは、
心臓が打ち始めた早鐘を頭に響かせながら、
身体全体がドクドクと脈を打っているような感覚に包まれていた。




女性とともに玄関のドアをくぐる斉木の姿をスローモーションのように見つめ、
心臓の鼓動に急かされるようにして、身を隠していた電柱から歩き出そうとしたA。


しかし──、

ふと、冷静になる思考に足を止めた。




行ってどうする?



斉木の兄に聞きたいことがあると、尋ねる?



刑事でもないのに?


斉木に話があると言って呼び出す?



そもそも、何を聞き出せば良い?




そんなことがグルグルとAの頭を巡ったからだ。


聞きたいことは山ほどあるのだ。あの男に。



3年前のあの日。
あの時間。どこで何をしていたのか。

私とぶつかったことを覚えているか。

事件のあった直後に、
急にアメリカに行ったというのは何故か。



私の──、
両親を、

弟を、




"知っているか"。







でも、何か証拠があるわけじゃない。
それに自分は警察学校生。
捜査権があるわけでも、捜査内容を知っているわけでも、ない。

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - さゆりさん» 嬉しいコメントをいただきありがとうございます。更新が滞りお待たせしてしまって申し訳ありません。また,体調についてもお気遣い本当にありがとうございます。更新頻度がまちまちで申し訳ない限りですが,引き続きお楽しみ頂けると幸いです。 (2022年8月31日 19時) (レス) id: 5b5db755e5 (このIDを非表示/違反報告)
さゆり - 更新ありがとうございます!これからどうなっていくのかドキドキしています。体調が悪いとおっしゃっていたので、どうぞ無理はしないでお大事にしてください。続きを楽しみにしています! (2022年8月30日 20時) (レス) id: 2b8084ecea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2022年8月4日 18時

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