甘くてほろ苦い ページ14
それから数日が経った夜。
夕食には少しだけ早い時刻の食堂には、
椅子にだらりと腰掛けた疲れた顔の伊達班の面々の姿があった。
「あの訓練…、マジで体力使うぜ…」
首をだるそうに回しながら眉間にシワを寄せて呟いた萩原。
「普段走り込んでるとはいえ、装備をつけて訓練するのは確かにちょっとキツイな…」
「まぁ、…これくらいでヘバってるようじゃ警察官にはなれないだろうけどな」
教官のような台詞を口にしながら諸伏に苦笑いする伊達も疲れが顔に滲んでいて。
午後の訓練は、機動隊の活動を見据えたもので、
隊員と同じ装備を身につけて行う非常に体力を使うものだった。
普段なら、降谷は夕食前の空き時間に図書館だの資料室だのに行って知識を身につけることが多いのだが、彼も相当疲れたらしく、椅子に深く座り込んで、額にはうっすら汗を滲ませていた。
「ん?そういえば松田は?」
「あぁ、何かコーヒー買ってくるとか言ってたけど」
「あー、…俺も買ってくれば良かったな」
そんなことをボヤきながら疲れを消化するかのように小さなため息をつく諸伏と萩原。
「そういや、お前ら」
「「「ん?」」」
「希望配属先、どこにしたんだ?この間、調査があっただろ」
ふと、少し真面目な顔で伊達が問いかけると、
萩原が少し迷ったように、
「あー、実は俺は──」
と、口を開いた。
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white12(プロフ) - さゆりさん» 嬉しいコメントをいただきありがとうございます。更新が滞りお待たせしてしまって申し訳ありません。また,体調についてもお気遣い本当にありがとうございます。更新頻度がまちまちで申し訳ない限りですが,引き続きお楽しみ頂けると幸いです。 (2022年8月31日 19時) (レス) id: 5b5db755e5 (このIDを非表示/違反報告)
さゆり - 更新ありがとうございます!これからどうなっていくのかドキドキしています。体調が悪いとおっしゃっていたので、どうぞ無理はしないでお大事にしてください。続きを楽しみにしています! (2022年8月30日 20時) (レス) id: 2b8084ecea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2022年8月4日 18時