舌打ちと悲鳴と藍紫色_6 ページ47
「それはまだ分からないよ。
卒業はもう少し先だし、順列はあるとはいえ、伊達だって成績トップみたいなものだし、
技能なら松田や萩にはまだまだ勝てそうにないしな」
どこか楽しそうに話す降谷に、ニヤリとした笑みを浮かべる諸伏。
「それにヒロは、人との距離の詰め方というか、話をするスキルに長けてるだろ?
萩もそうだけど、ちょっと違うというか…」
「え?そ、そうか…?」
「松田とか萩とすぐに仲良くなったのもヒロだしな。
なんていうか、掌握術…ってのも変な言い方だな...、
この間の演習でもさすがだと思ったんだけど、聞き込みとか、潜入捜査とか、
そういうことで力を発揮しそうだよな…。
そうそう。この前、屋上から逃げた時みたいに、教官相手でも上手くかわしつつ対応できるしな?
まぁ、あの時はヒロだけに反省文書かせてしまったのは悪かったけど...
刑事として、情報収集能力も高そうっていうか──」
「ゼロ…。す、ストップ…、もう良いよ」
何だか自分に対してやたら褒め言葉を連発してくる降谷に、
困った顔で少し頬を赤くしながら恥ずかしそうにその言葉を止めた諸伏。
降谷は何食わぬ顔で、
思ったことを言ったまでだけどな、と言わんばかりに頭上にクエッションマークを浮かべていて。
その時──
「キャ、キャア…!!」
2人の耳に悲鳴が飛び込んできた。
「…ッ」
「な、何だ!?」
慌てて声のした方へ振り向いた降谷と諸伏。
少し遠く、いまいち捉えづらいものの、
1人の人物が小走りに走っていくのが見え、
「行くぞ、ヒロ!」
「了解!」
2人は同時に駆け出した。
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white12(プロフ) - さゆりさん» 本作をお読み頂き,コメントまで頂きありがとうございます。作品を好きだと言って頂き,本当に嬉しいです。お騒がせしてしまい申し訳ありません。作品を楽しんで下さっている方が1人でもいらっしゃることに,感謝しかありません。引き続きお楽しみ頂ければ嬉しいです。 (2022年7月5日 12時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
さゆり(プロフ) - 続編おめでとうございます!更新をいつも楽しみにしています。何だか大変だったみたいですが...。色々な方もいると思いますが、とても好きな作品なので、これからも応援しています! (2022年7月4日 22時) (レス) id: 2b8084ecea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2022年7月3日 18時