遅めの夕食はご一緒に_2 ページ13
『え…?』
「まさか飛び降りるなんて、ゼロも松田も無茶するよな。
…って言っても、俺が教官を足止め出来なかったせいだけど…」
『いえ。…その、こちらこそ。
私のせいで、巻き込んでしまってすみません』
諸伏のことは、あれからどうなったのかAも気にしていたところで。
Aは困った顔で謝罪を口にした。
「いや…。桜庭さんがいるかどうかも分からなかったのに、俺たちが勝手に伝えに行っただけだし。
桜庭さんが謝る必要はないんじゃない?
それに、あの場に俺1人残して…って流れになったのはゼロのせいだしさ」
『それは…』
ニヤッと笑っている諸伏に、少し複雑そうな表情を向けたA。
そして──、
『…”ゼロ”?』
と、ふと、よく分からない単語に引っかかったようで問いかけた。
「あ、あぁ。降谷のこと。
降谷零。零って、ゼロとも読むだろ?
だから、子どもの時からゼロって呼んでるんだよな」
『子どものときから、…ですか』
「そうなんだ。俺たち──」
「ヒロ、ここにいたのか」
そんな話をしている諸伏とAの頭上から落とされた聞き慣れた声。
「あ、ゼロ。ちょうど今ゼロの話してたんだよ」
「ん?あぁ。もしかしてこの間の屋上の…」
「それもあるけど、ゼロとは子どもの時からの親友なんだって話」
ガタッと椅子に腰掛け、
どことなく楽しそうな表情で肯定する代わりに小さく口角を上げた降谷。
『へぇ…。そうなんですね』
つい先ほど、
そういえば前にも、降谷が諸伏のことを”ヒロ”と呼んでいたことからも、
その互いの雰囲気からも、
親友という言葉が確かにぴったりだとストンと納得したA。
2人の雰囲気は少し違うものの、
この間の屋上の一件からも、
やはり互いに随分と信頼し合っているのだろうことは良く分かるもので。
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white12(プロフ) - さゆりさん» 本作をお読み頂き,コメントまで頂きありがとうございます。作品を好きだと言って頂き,本当に嬉しいです。お騒がせしてしまい申し訳ありません。作品を楽しんで下さっている方が1人でもいらっしゃることに,感謝しかありません。引き続きお楽しみ頂ければ嬉しいです。 (2022年7月5日 12時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
さゆり(プロフ) - 続編おめでとうございます!更新をいつも楽しみにしています。何だか大変だったみたいですが...。色々な方もいると思いますが、とても好きな作品なので、これからも応援しています! (2022年7月4日 22時) (レス) id: 2b8084ecea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2022年7月3日 18時