星降る夜は秀才と ページ9
「──だっけ?さっき確認したんだけどな」
「え?んー、永倉教官に聞いた方がいいかも...」
『あ。それ昨日、倉庫の奥にあったと思う』
翌日の夕方。
夕食を終え、食堂を出ていく途中何やら探しているようすの永倉教場の当番たちに、Aが声をかけた。
「え?本当?」
「じゃあ、私、鍵もらって確認してくる。ありがとう桜庭さん」
小さくふるっと首をふっただけのA。
食堂で、教場の生徒と食事をとることも多い。
話をしないという訳でもじゃない。
ただ、必要以上にそれをしないという態度のAは、
降谷や諸伏たちからすれば1人でいることが多いように見えるようだ。
『…』
Aは食器を片付けた後、
ちらっと横目で、食堂の奥で箸を動かす人物に目を向けた。
それは、斉木だった。
松田を含む伊達班の彼らは、食事を終えてつい先ほど食堂を出ていくところを目にしていた。
萩原、諸伏には
「お疲れ〜」だとか「お疲れ様」という言葉とともに小さな笑みを向けられ、Aもまた、軽い会釈を返していた。
松田に至っては、ほんの少し気まずそうに、
しかし、軽く口角を引き延ばしどこかニヤリとした表情を浮かべていて。
やはり、必要以上に話をしたり、
まさか、”仲良くなりたい”などという感情に結びつくわけでもないのだが、
Aの心は、ほんの少しだけ軽くなっていた。
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white12(プロフ) - おと。さん» 嬉しいコメントをありがとうございます。作品をお読み頂けているだけでもありがたいのにそんな風に言って頂けてとても嬉しいです。本作はほぼ書き上げているので肉付けしつつの更新になりますが,今後もぜひお楽しみ頂ければ幸いです。 (2022年7月2日 14時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - はゆさん» 本作をお読み頂きありがとうございます。作品が大好きと言って頂き,本当に嬉しく思います。描写など,回りくどい表現もあるかもしれませんが,楽しくお読み頂いていて嬉しいです。諸伏は私もけっこうお気に入りです☆今後もお楽しみ頂ければ幸いです。 (2022年7月2日 14時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
おと。 - タイトルがお話のあらすじ(?)みたいになっていて、とても好きです!描写も丁寧で分かりやすくて、大好きな作品です!頑張ってください!! (2022年7月1日 21時) (レス) @page14 id: e5cb42b723 (このIDを非表示/違反報告)
はゆ(プロフ) - はじめまして!主さんの描く描写や登場人物の繊細な心情が心惹かれいつも更新を楽しみにしてます。普段あまりコメントを残すことはないのですが、この小説が大好きなため書かせていただきました。特に諸伏くんの絡みが好きです。更新頑張ってください!! (2022年7月1日 19時) (レス) id: 064bc96d3c (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 瑠夏さん» とても嬉しいコメントを頂きありがとうございます。楽しく読んでくださっているとのこと,私もとても励みになります。ありがとうございます。今後もお楽しみ頂ければ幸いです。 (2022年6月29日 19時) (レス) id: 35753a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2022年6月24日 16時