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動き出すゼロ ページ39

数日後の朝。


「――情報は頭に入っているな?」

「「はい!」」

「行動パターン、逃走経路は全ての可能性を踏まえて、
全て頭に叩き込んでおけ。
特に、ベルモットは読めないところがある。変装スキルも考慮して、味方であっても気を抜くなよ」


“はい!!”
という真剣な返事を前に、厳しい顔で軽く頷いた降谷。


公安警察のオフィスには、分厚い書類の束を抱えた公安刑事の姿。
彼らを指示する立場の公安警察のエリート達も、各々様々な準備を念入りに進めていた。


「…FBIたちのおおよその配置は話した通りだ。
最終確認を進めているところだが、何かあればまた連絡する」

「「了解しました!」」


組織の壊滅。
それに向け、FBIと連携した公安警察。
その準備も確実に進められていて、オフィス内にはいつもよりも遥かに緊張した雰囲気が漂っていた。



「降谷さん」

「何だ、風見」


降谷の指示が終わり、それぞれ作業に戻る中、
手帳を手に降谷に近づく風見。


「…お気をつけて」

「生温いことを言っている暇があったら、やるべきことをやっておけ」

「了解、しました」


冷たい返事だが、
その表情、わずかに口角を動かして軽く頷くような仕草。

降谷の目をしかと見つめ、風見は一層表情を引き締め、
警視庁に戻って行った。









「…」


デスクに戻った降谷は、
クマを携えた目を鋭く細め、PCとスマホを睨みつけるように眺めていた。


「――情報は、問題なく流れているようだな」


計画の遂行においては、バーボンの動きが最大のキー。
彼の情報収集能力と、洞察力に基づき、
練りに練り上げられた計画が、
公安警察――、別名ゼロがいよいよ動き出すその日を前に、
湧き上がる様々な感情をなだめるようにして、降谷はギラリと目の奥を光らせた。

対象者→←蠢く黒



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white12(プロフ) - ra-raさん» 返事が遅くなって失礼いたしました。嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。更新が不定期で申し訳ありませんが,引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです。 (2021年9月24日 21時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra-ra - こんにちは!この先どのような物語になっていくのかワクワクした気持ちで読んでます。のんびりと更新待ってます! (2021年9月19日 17時) (レス) id: f4447b9ee9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2021年9月19日 8時

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