声にならないほどの_2 ページ22
その夜。
「――そういえば、あの話どうなったの?」
「え?」
ベルモットとの情報収集を終えたバーボンは、
ふと気づいたように彼女から投げかけられた問いに首を傾げた。
「なんか前に言ってたじゃない。
カメラに映っていないのはどういうことかとか、オカルトみたいな話」
「あ、あぁ。その話ですか」
どうやら暇つぶしとしては面白かった様子で、
ベルモットはニヤリと口角を上げてバーボンを見つめていて。
「まぁ、…なんていうんでしょうね」
「え?」
「実体がないから…とか、そういうことでしょうか」
「は…?」
ベルモットの座る助手席とは反対側の口角を上げて、
含みのある言い方をしたバーボン。
「あのねぇ…。本当にそういうこと、信じてる人間なの?真逆の人物かと思ってたんだけど」
「真逆?」
「非科学的なそういう話。
貴方だったら、的確な情報や証拠を元に、理論的に説明し始めそうじゃない?
で、実際はトリックだったとか。調べるのは貴方の情報網にかかればお手の物でしょうし。
そういう話かと思ってたんだけど?」
「…」
「意外とつまらない話だったのね。単に揶揄われただけかしら」
ただの何気ない会話だったのだが、
期待したほど特に面白味もなさそうなバーボンの返事に、
ベルモットは興味を失った様子でブロンドの髪をさらりと掻き上げた。
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white12(プロフ) - ra-raさん» 返事が遅くなって失礼いたしました。嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。更新が不定期で申し訳ありませんが,引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです。 (2021年9月24日 21時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra-ra - こんにちは!この先どのような物語になっていくのかワクワクした気持ちで読んでます。のんびりと更新待ってます! (2021年9月19日 17時) (レス) id: f4447b9ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2021年9月19日 8時