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選択肢_5 ページ14

「少し、移動する」

と短く口にして、アクセルを踏み込んだ降谷。



『…貴方、やっぱり…警察の人、よね』

「答える義務はないと、前にも言ったはずだが」

『別に、良いけど』


風見と呼ばれた男には、前にも会ったことを覚えていた A。

今と同じように、遺体を前に状況を確認する仕草。
"一課"などという、一般人には聴き慣れない警察に関係するだろう言葉。


別に良いけど、などと言いつつ眉を顰めるAに、


「何度か、僕にそうやって聞いてくるが、
…警察の人間と関わると困る理由でもあるのか?
もしくは逆に、警察官と接触したい理由がある…とか」


と、降谷が問いかけた。





先ほどの現場から4ブロックほど離れた路地に静かに車を停めると同時に、
近づいてくるパトカーのサイレンの音。
一課が到着したのだろうことを理解しながら、
降谷はAの口から溢される言葉を待った。




『…人に銃を突きつけるような、危険な人間かと思ったりもしたけど』

「…」



組織の任務の現場で出会したあの夜のことを言っているのかと、
黙って耳を傾ける降谷。



『もし、警察の人なら、…知ってる、のかもと思って』

「知ってる…?」

『…こ、殺したのが――』

「…」


Aは、
そこで言葉を飲み込んで、睫毛を軽く伏せた。




「何かの事件の犯人のこと、か?」

『…え、っと』


降谷の問いかけに、Aは答えなかった。
言葉を途切らせたというよりも――、

じわりと眉を寄せて、目を細め、どこか困ったような表情を浮かべ始めていて。


「どうかしたのか?」

『…う、ううん』


眉間にシワを寄せて首を傾げる姿は、
言葉を押し殺して会話を中断したようには見えなくて。

何か、まるで本人の意志とは別に思考がSTOPしたかのようなそんな様子を感じ、
降谷は怪訝そうにAを見つめていた。

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white12(プロフ) - ra-raさん» 返事が遅くなって失礼いたしました。嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。更新が不定期で申し訳ありませんが,引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです。 (2021年9月24日 21時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra-ra - こんにちは!この先どのような物語になっていくのかワクワクした気持ちで読んでます。のんびりと更新待ってます! (2021年9月19日 17時) (レス) id: f4447b9ee9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2021年9月19日 8時

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