どんよりとした雲と奇妙な感覚 ページ1
その翌日。
「お疲れ様です！
掃除はあと私がやっておきますから」
「いえいえ。大丈夫ですよ。
マスターもまだ来てませんし、これが終わってから――」
「ダメですよ！安室さん、昨日夜更かししたって言ってたじゃないですか。
疲れで倒れちゃうこともありますからね？」
木枯らしに落ち葉が舞う中、
ニッコリ笑う梓にほうきとチリトリを奪われ、
なかば強引にシフトを終えさせられた喫茶店ポアロの店員――安室。
朝、キッチンに並んだときから心配されていたのは目の下のクマだった。
ここ3日の平均睡眠時間は1時間程度。
シャワーを浴びに自宅には戻るもののほぼ完徹のような日が続き、
正直言えば、やや強引な梓の申し出は嬉しいものだった。
申し訳なさげに梓に礼を告げてポアロを後にした安室――降谷は、
どんよりと雲が広がる空を見上げ、
ほぅ、と疲れたような息を吐いた。
充分気温は低いはずだが、吐息と絡み合う白い蒸気は、
少し強い風にさらわれてあっという間に消えてしまった。
(…少し車で仮眠を取るか)
肝心な時に思考が鈍ればそれは命取りにもなる、そんな日々を送る男だ。
RX-7に乗り込んだ降谷は、
スマホのアラームをかけると、
運転席のシートをガタンと倒して静かに目を閉じた。
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white12(プロフ) - ra-raさん» 返事が遅くなって失礼いたしました。嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。更新が不定期で申し訳ありませんが，引き続きお楽しみ頂けましたら幸いです。 (2021年9月24日 21時) (
レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
ra-ra - こんにちは！この先どのような物語になっていくのかワクワクした気持ちで読んでます。のんびりと更新待ってます！ (2021年9月19日 17時) (レス) id: f4447b9ee9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：white12
| 作成日時：2021年9月19日 8時
