束の間の乾杯【F】_20 ページ41
伊「…はぁ。もう、こんな時間か」
萩「お…、もう22時か。」
松「あー。明日非番にしてくれねぇかな」
降「あのなぁ。松田。非番ってのは、そう簡単に――」
景「まぁまぁ。」
あっという間に時間は過ぎていき、
少し残念そうな顔を浮かべた面々。
伊「でも、本当にありがとな。
…ってのも違うか。
祝いに集まってくれたってのは名目として、
こうやってお前らと集まれたのは本当に良かった」
降「何言ってるんだ。伊達の祝いじゃなかったら、
死ぬ気で3日間の仕事を片付けるなんてことはしなかったぞ。僕は。」
わかりやすい降谷の言葉に、
伊達が嬉しそうに口角を上げた横で、
3人は、ククク、と、楽しげに笑っていた。
萩「ま、結婚式んときにも顔を合わせたとはいえ、
あの時は、降谷も諸伏も一瞬顔を見せただけで、
正直5人顔を合わせたって言えんのかどうかも怪しかったわけだし。
こうやって集まれんのは次はいつかってことだろ」
松「確かにな。…とりあえず――」
そう言ってもう一度乾杯をした5人。
その後なんだかんだと1時間ほどして――、
ソファの上には、
目が開いているのか全く分からないような状態でもたれ掛かる3人の姿があった。
降「…まったく、飲み過ぎだろ」
伊「降谷は相変わらず強いな」
降「別に、大したことはないさ。
…ただ、酒への耐性は、警察官としても重要なスキルでもあるからな」
潜入捜査のことを言っているのだろう。
“ったく、小難しいこと考えるよな。降谷は”と、
伊達に肩を叩かれながら飲み交わしているのは、バーボンだ。
雑魚寝のように突っ伏してしまった彼らを置いて、
キッチンで物音を立てないよう静かに洗い物を終えた後なのだ。
カウンターで、キッチンに背を向けるようにして椅子に座りグラスを交わす姿は、
ちょっとしたBarのようにも見えて。
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white12(プロフ) - チッピとデーラさん» 原作をねじ曲げているのは心苦しいですが，ifの世界で警察学校組の皆が笑っていたら...という妄想全開の作品ですが，Fは私自身時々読み返してニンマリする作品となりました (自画自賛ですみません...)。少しでも心に残る作品になっていましたら，この上ない喜びです。 (2021年6月7日 20時) (
レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - チッピとデーラさん» 本作をお読み頂きありがとうございます！シリーズを全部読んでいただけたなんて，作者の勝手な妄想で繰り広げられた世界でしたが，気に入って頂けて本当に嬉しいです。 (2021年6月7日 20時) (レス) id: 654daa9564 (このIDを非表示/違反報告)
チッピとデーラ - こんな未来が原作であったら…と思ってしまうほど、文章も情景描写もお上手で、引き込まれました。こんなに素敵な作品を完結してくださり、本当にありがとうございます！長文失礼しました。作者様の他の作品も読んでみようと思います！これからも頑張ってください！ (2021年6月3日 22時) (レス) id: 53b6430389 (このIDを非表示/違反報告)
チッピとデーラ - 最後のFで、5人が集まって女子会ならぬ男子会をしているのも、胸が熱くなりました、、、降谷さん達が恋人、想い人にどんな印象を持っているのかも知ることができて、伊達さんのお父さんキャラも見れて、ほっこりしました。 (2021年6月3日 22時) (レス) id: 53b6430389 (このIDを非表示/違反報告)
チッピとデーラ - はじめまして。Rainから今作まで全部読みました！警察学校組大好きなので、4人(伊達さん入れて5人ですね)が生存していたら、という数あるお話の中でも特に気に入ったシリーズでした。私は特に最初の松田さんのRainと、ヒロさんの4869がお気に入りです！ (2021年6月3日 22時) (レス) id: 53b6430389 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：white12
| 作成日時：2020年7月5日 13時
