検索窓
今日:8 hit、昨日:38 hit、合計:90,809 hit

真夏の夜の_3 ページ22

「いえ、そうじゃなくて。
…危なっかしいっていうのは今更ですけど、
でも、春宮さんって結構几帳面なところありますよね」

『…は?』


そして、急に話が変わり、Aはキョトンとしたように、
目をパチパチさせた。


「ほら。前に…、アポ電強盗未遂事件のとき。春宮さん、腕を怪我したでしょ。
あの怪我も結構深かったですよね…。
で、あの時俺が貸したハンカチ、
綺麗に洗ってアイロンまでかけて返してくれたじゃないですか。」

『…』

「確か、俺が几帳面だとか言ってましたけど、
それ、春宮さんの方なんじゃないかなって思って」

『…別に、借りたものを綺麗にして返すのは普通でしょ』


そして、
特に口を開かず、Aの横を通り過ぎて自身の車の方へ向かう一ノ瀬。


『…ちょ――…っ…』


そのすれ違いざまに、怪我をした腹部にさらりと軽く触れられ、
Aは眉を寄せて抗議の声を上げた。
しかし、振り向いた一ノ瀬は何食わぬ顔を浮かべている。


「でも、とりあえずは傷、塞がってるみたいで良かったです。
包帯は巻かれてなさそうなので。」

『貴方ねぇ…。セクハラで訴えるわよ』

「…春宮さんも、そういうこと、興味あったんですね」

『興味って、そういう問題じゃないでしょ。
…バカにしてるの?』


包帯が巻かれている様子がなかったことに安堵していた一ノ瀬だったが、
顔には出さず、Aをからかうように笑みを浮かべていた。

真夏の夜の_4→←真夏の夜の_2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
126人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

white12(プロフ) - 番外編は、続編みたくなりそうな予感ですが、引き続きお楽しみ頂けたら嬉しく思います! (2020年2月19日 17時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - なーこさん» いつも私の作品を読んでくださりありがとうございます!なーこさんからの嬉しいコメントにいつも励まされております。長々と引っ張ってしまった感はありますが、葛藤もあり、それになかなか素直になれない2人のもどかしい感じを分かって頂けて嬉しいです。 (2020年2月19日 17時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*徐々に入り組んでいく二人の関係の糸が解けるのか、切れてしまうのか、お互い1歩進んで戻っての繰り返しがもどかしくて良いですね...笑。あと部下の一ノ瀬くん...可愛い...。5ヶ月に渡る長期連載お疲れ様です!番外編も楽しみにしてます*。 (2020年2月18日 23時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - ますさん» そう言って頂けて本当に嬉しいです!ここまでお読み頂きありがとうございました。宜しければ、引き続き更新予定のエピローグもお楽しみくださいませ。 (2020年2月18日 0時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
ます - 更新楽しみに毎日過ごしてました。笑素敵な作品をありがとうございました! (2020年2月17日 2時) (レス) id: 5f95b1313e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:white12 | 作成日時:2020年2月7日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。