SNOW DROP II (7)【名探偵コナン/警察学校組】

かすり傷_2 ページ19

「…爆弾は」

『え？』

「どこだ」

『遠藤は、あのキャビネットに仕掛けたって言って――』


頭上の降谷の声に答えながら、
男の手に手錠をかけようとしたA。
しかし、突如、Aの身体を突き飛ばすように身を起こし、
不意をつかれたAは大きく目を見開き、床に尻餅をつくように体勢を崩した。


『…っ…！』

「A！！」


そして、


パァ…ン！！


鳴り響く銃声。
サイレンサー式ではない銃の、発砲音。


『…！！れ、零…！！零！！』

「…」


Aの目の前には、
自分の体に覆いかぶさるようにして目を閉じている、降谷の姿。
頭のあたりからは、血が流れているようだ。



血の気が引く感触を覚え、一瞬、表情を失くすA。


しかし、さすがは刑事だ。


パァ…ン！！！



瞬時に銃を取り出すと、
目の前の男に発砲するや否や、
降谷の身体を転がすようにしてその重力から逃れると、
男の足を目掛けて、動かすことのできる右足で思い切り蹴りを繰り出した。


もちろん、座り込んだままで。


その瞬間、男もまたA目掛けて発砲し、
再び、部屋に銃声が響き渡った。





しかし、男の体勢が崩れるのが早かった。

その瞬間、

パァ…ン！！

再び銃声が鳴り響き、大きく顔を歪める男。
男の太ももからは、

血が、滴り落ちていた。


『…え…』


引き金に指をかけたまま、
Aは小さく口を開いていた。

狙った位置は同じだ。

しかし、引いていない。


その弾丸を放った人物に、
視線を送り、Aはヘタリ、と床に座り込もうとした――が、

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