揺さぶり_3 ページ7
「何の、ことでしょうか」
『申し遅れました。
警視庁の春宮です。
…すみません。国会議員に当選され、お忙しい五十嵐”先生”の秘書さんが、
どうしてあのような場所にいらっしゃったのか、気になりましたので。』
「…何をおっしゃっているのか、分かりません。
3日前の夜は…、会食を終えた先生をご自宅へお送りし、そのまま家に帰りました。」
『…そうですか。では、東都タワーの近くへは行っていない、と』
“警視庁の春宮”
こう言えば、何課に所属するのかまではすぐには把握できない。
既に顔を知られている可能性もある。
東堂と繋がっている以上、また、上から圧力をかけられる可能性もある。
しかし、目の前の男の反応から、
少なくとも顔を知られているということはなさそうだ。
二課だと口にしない以上、何の用事かを推測するのは時間がかかる。
東堂との関係を探っているとは思わないはず。
実際、直接揺さぶりをかけにきたのは、そこではないのだ。
「私の自宅は、別方向ですから。…東都タワーの方へは行ってません。」
『そうですか。でも、…例えば、ドライブをしたくなったとか』
「…ですから」
『誰かと会う用事があったとか』
「そのまま家に帰ったと言ってるでしょう！？」
淡々と、気にする様子もなく問いかけ続けるAに、
遠藤が少し苛立ったように反論した。
『五十嵐先生の会食の場所は？』
「こちらも、守秘義務がありますから。」
『では、東都タワーの近くへは行っていないんですね？』
「だから――」
『あぁ、そう言えば』
「…は？」
『3日前、事件があったのはご存知ですか？
川端、という男が殺された事件。』
「…そ、それは…」
急に話を遮るように問いかけられ、瞬きを繰り返す遠藤を、
Aは注意深く観察していた。
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white12(プロフ) - いずみんさん» 嬉しいコメントありがとうございます！更新頻度はややマチマチですが、ご容赦ください。今後もお楽しみ頂けたら幸いです。 (2020年1月15日 19時) (
レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください (2020年1月14日 21時) (レス) id: 37077eec40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：white12
| 作成日時：2020年1月12日 18時
