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厄介な部下_7 ページ42

『先ほどお伝えした情報で、
一課は東堂と五十嵐の秘書同士の繋がりから、川端の事件に切り込めるはずです。
そちらは殺 人事件の犯人を取り押さえる。

そして二課は、貴方達の令状の利用して、
これまで追い続けていた東堂の不正を、その裏の本質を暴きます。
…内情は、裏の情報は二課が握っています。
そして、本質はこちらが握っている情報で、二課が必ず明るみに出します。
…よろしくお願いします。』


そして、その言葉に、目暮が小さな笑い声を漏らした。
その向かい側で中森は引きつったような苦々しい顔をしている。


「…え…目暮警部?」


ポカンと口を開けていた高木が、何がおかしいのかと、
目暮の顔を覗き込むと、


「ハハッ…!!」


声を上げて笑い出した目暮。


「中森、お前もずいぶん厄介な部下を持ったもんだな」

「チッ…。まぁ、な」

「一課と二課は仲が良い訳じゃない。
ただ、今回は君の言う通り、君から情報を貰うことで分かったことも多い。
実際、輪廻のヒカリとやらとの関係は、今の段階ではこちらは全く分かっていなかった情報だ。
…まぁ、中森のいる二課からの情報、というのは不本意ではあったがな。」

『…』

「しかし…、捜査令状を利用するなんて、…そのまま正直に口にするとは思わなかったな。
そういうことは普通、あまり公に口にしないもんじゃないのかね?」

『事実、ですから』

「それに、本来そういう話は、”警部”が口にする話だと思うが?」

『…』

警部を差し置いて、内情を、二課の状況を口にしたAを叱責するような言葉だが、
ハハッ、と、笑い声を交え、
Aに向けて口角を上げる目暮。

「こういうことは、黙って動いてあとから手柄を横取りするってのが、
普通のやり方だと思うけどな…」

「…中森も相当手を焼いてるみたいだな?」


先ほどはいがみ合っているような様子だったが、
Aを見ながら、中森と目暮が苦笑いをした。


『…ですから、事実を伝えたまでです。
明日、動こうと言う段階で、互いの情報に不備があっては危険ですから。
それに、公安絡みの案件となると…、危険に晒されるのは私たちだけではないかもしれませんから』

「…それもそうだ」
「…」


Aの、文字通り真っ直ぐな言葉に、
そして、その危険性を再認識した様子で、目暮と中森は険しい顔へと表情を変えた。
その横で高木もまた、厳しい顔つきに戻っている。

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設定タグ:名探偵コナン , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - いずみんさん» 嬉しいコメントありがとうございます!更新頻度はややマチマチですが、ご容赦ください。今後もお楽しみ頂けたら幸いです。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください (2020年1月14日 21時) (レス) id: 37077eec40 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2020年1月12日 18時

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