中森という男 ページ21
『警部。どうされましたか?』
「…中森警部…」
Aが助手席のウィンドウを開けると、
中森警部が苦笑いを浮かべていた。
突如警部が現れたことで、運転席の一ノ瀬は戸惑っている。
「こんなところで捜査会議か?」
『捜査会議…というか。先日、私が刺された事件で現場にいたのは一ノ瀬なので、
その後のことを聞いていただけです。』
「で、春宮。警察病院を抜け出してきたって訳か?」
『一ノ瀬にも言いましたけど、…正式に退院しただけです。医師の許可は貰っています。
人聞き悪いこと、言わないでください。』
ジロリと中森を見据えるA。
そして、苦笑いをしていた中森は、真剣な表情で口を開いた。
「今朝、令状が下りたらしい」
『え?』
「は…?」
「一課に。”東堂の秘書”への捜査令状が、下りたらしい」
『…!』
「…っと…危ねぇだろ!おい…!春宮!」
急に助手席のドアが開けられたことで、その側面が思い切りぶつかりそうになり、
すんでのところで避けた中森が、足早に警視庁内へ向かうAに文句を垂れた。
「春宮さん!」
そして、彼女を追いかけるように警視庁内へ戻る一ノ瀬。
残された中森は、仕方ねぇな、というようにため息をつきながら、
どこかスッキリした表情を浮かべていた。
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white12(プロフ) - いずみんさん» 嬉しいコメントありがとうございます!更新頻度はややマチマチですが、ご容赦ください。今後もお楽しみ頂けたら幸いです。 (2020年1月15日 19時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
いずみん(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください (2020年1月14日 21時) (レス) id: 37077eec40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2020年1月12日 18時