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Cafe Rain_3 ページ24

「色々と本当にありがとうございます。
それじゃあ、よろしくお願いします」

『…こちらこそ。
では、基本的には今のままで、先ほどお話した部分を追加修正させて頂きますね。
また改めてご連絡します。』


さっとカウンター内へ戻り接客の準備をする 菜々だが、
由紀は何やら楽しそうに未だ話しかけている。


「すっごく可愛いデザイン、本当にありがとうございます!」

『いえ。由紀さんの意見、とても参考になりました。
ありがとうございます。なるべく早くオープン出来るようにしますね。』

「ありがとうございます!」



そして、すっとカウンター席からノートPCを片付け、
店を出て行こうとするAは、
テーブル席の萩原に気づくと、少しだけ気まずそうな様子で、


――――会釈をした。



『…お疲れ様』

「…」


お疲れ様などと言われたことがあっただろうか。
会釈など、されたことがあっただろうか。

パチパチと瞬きをしその場で固まる萩原。



同じく 菜々にも小さく会釈をすると、
Aは店を去って行った。

注文を取りに来ていた 菜々は、
目の前で何やら固まっている萩原に、驚いたように口を開いた。


「え…。萩原さん、Mistさんとお知り合いなんですか?」

「え…?ミ…、ストさん…?」

「あ、えっと…、月島さんです。
あれ、ご存知じゃないんですか…?」


全く聞いたことのない芸名のような名前に、
不思議そうに問う萩原は、やはりまだ心拍数が上がっているようで。
いや、ただ驚いているだけなのか。

よく分からないような顔の萩原に、
菜々は嬉しそうに口を開いた。

「月島さん、時々うちに来て下さっていたお客さんで、
最初は知らなかったんですけど、
MistさんっていうWebデザイナーさんだったみたいで。
…今、このお店のホームページを作って下さってるんです」

「そうなんですよ!…これ!すっごく可愛くないですか?」

会話に割って入るようにして、
スマホのディスプレイを見せてくる由紀は見るからに嬉しそうだ。
萩原は、それなりにCafé Rainの常連客で、
由紀ともそれなりに距離は近く、こうして会話を交わす事も多かった。
それは、萩原の性格からでもあり、由紀の性格からでもあるのだろうが。

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設定タグ:名探偵コナン , 萩原研二 , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - なーこさん» またまた嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。どうにも回りくどく書いてしまう癖があるのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです。由紀さんの登場はRain執筆中からの計画でした (笑) 次回作は未定ですが、今後もご愛読頂けましたら幸いです。 (2019年12月20日 16時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*会社の為、隠忍自重する夢主が時折見せる弱さや脆さに萩原さんの言葉が染みて溢れ出すのを繊細に描いていたのが読んでいてじわっときました...。そして由紀ちゃんの登場は嬉しすぎるサプライズです!(笑)また次の作品も楽しみにしてます*。 (2019年12月20日 0時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2019年12月12日 17時

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