桜_8 ページ13
「ちぇっ。一緒に遊べたら楽しそうだったのにな」
「ねー。歩美、残念…」
「…Aお姉さん、…やっぱり、泣いてたんじゃ」
勘がいいのか、
Aの言うように、今時の子どもは大人びてるのか、
光彦がポツリと呟くと、その横の歩美と元太は再び焦った表情を浮かべた。
「えー!やっぱり…」
「おい!萩原の兄ちゃん!」
「…は?…俺?」
「母ちゃんがいつも言ってんだぞ!女には優しくしろって!」
「そうですよ!女性を泣かせる男は、最低です!」
「女の人、泣かしたらダメなんだよ!」
3人の子どもたちから、責められるようにジロリと見上げられる萩原。
自身の足元から投げつけられるそれらの言葉に、
必ずしも否定できない萩原は、眉をひそめて口を閉ざしていた。
「やっぱりAお姉さんに意地悪したの!?」
「何か酷いこと言ったんですか!?」
もう、萩原がAを泣かせたのだろうことが決まっているかのように、
追求してくる子どもたちに、
萩原は困り果てたように苦笑いをした。
そして、ふと何かを思い返したように真剣な表情になると、
「…ごめんな。サッカーは、また今度な」
と、言葉を残し、
Aが去っていった公園の出口へと走っていった。
責め立てていたはずの子どもたちは、
突如走り去っていった萩原をポカンと見つめていたが、
“謝りに行ったんですよ!きっと”という光彦の言葉に同意すると、
再びサッカーを始めたのだった。
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white12(プロフ) - なーこさん» またまた嬉しいコメントを頂きましてありがとうございます。どうにも回りくどく書いてしまう癖があるのですが、そう言って頂けて本当に嬉しいです。由紀さんの登場はRain執筆中からの計画でした (笑) 次回作は未定ですが、今後もご愛読頂けましたら幸いです。 (2019年12月20日 16時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*会社の為、隠忍自重する夢主が時折見せる弱さや脆さに萩原さんの言葉が染みて溢れ出すのを繊細に描いていたのが読んでいてじわっときました...。そして由紀ちゃんの登場は嬉しすぎるサプライズです!(笑)また次の作品も楽しみにしてます*。 (2019年12月20日 0時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年12月12日 17時